「受け入れること」ゴーン・ガール ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
受け入れること
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コーエン作品で顕著なようにドラマが悲愴さを帯びるほど滑稽さが浮かび上がってくるものだ。それは作り手が意図したものでもあるし、登場人物が必死であれば尚更おかしみが増す。
まあベンにグミをぶつけるシーンなどは完全に笑わせようとしてるし、ロザムンドが一文無しになるくだりもそう。そういうニュアンスが無いと作品は深まらないし、この作品の場合は結婚をテーマにしてシニカルでありながらも肯定しようとしているのだからあまり暗くならないようにしたのだろう。
結果として興収に繋がっているようだし、フィンチャーも職人性が高まったんだなあと思わせる出来だった。
あの血まみれのまま帰宅する違和感だらけの描写も全てはシャワーシーンのため。エイミーが血を洗い流しながら「結婚」について語るシーンは凄かった。
「Gone」から「Home」。続編も噂されているがそれならタイトルは「Home Girl」か。その方がサスペンス。
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