劇場公開日 2014年12月12日

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「良く出来たサスペンス・ミステリーだ。」ゴーン・ガール 瀬戸口仁さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0良く出来たサスペンス・ミステリーだ。

2024年12月4日
PCから投稿

妻が突然失踪し、自宅の血痕や金銭問題などから、次第に疑いの目を向けられた男を描くサスペンス・ミステリー。残酷なシーンがあるため、日本ではR15+指定。

全体的に薄暗く、抑制の利いた静かな雰囲気の中、一見幸せな夫婦と見られていた男女の実像を、徐々に明らかにしている。本作には、どういう結末なのかと気になって、観客を引きずる力がある。

ロザムンド・パイクが、自身のキャリアの中でも屈指の演技で、作品の価値を大いに高めている。ベン・アフレックも、決して良い夫とは言えないが、疑惑に巻き込まれて困惑しつつ、真相を暴こうとする男を好演している。

夫婦の実像を、赤裸々に暴く映画だ。堕落と復讐の果てに、衝撃的な犯罪を乗り切るしかない。なんとも辛辣に、煮え切らないカップルの運命を描いた、良く出来たサスペンス・ミステリーだ。

瀬戸口仁