チョコレートドーナツのレビュー・感想・評価
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考えさせられる映画
これは、差別と偏見に対し、問題提起した社会派ドラマである。センチメンタルなヒューマンドラマを期待して見に行くと、ズレを感じるかも知れない。
実話に基づく映画であるからか、初めに“事実ありき”で作られている。(ゲイのカップルが障害のある子供を引き取ろうとしたが、社会は認めなかった、という)
裁判シーンに重きがおかれ、主人公ふたりの心の機微や、マルコと心通わせた日々も、回想シーンのように流れ、リアル感が薄い。その辺りをもっと丁寧に描いていたら、もうワンランク上の映画になったであろう。
しかし、裁判シーンでのポールのセリフは胸を打ち、涙が止まらなかったし、最後のルディの歌う“I shall be release”は心に響いた。果たして今の私達が、偏見や差別無しに、誰もを受け入れられるのか?考えさせられる作品であった。
家族とは何か
優等生な映画( ˇωˇ )
子供の幸せ。
このタイトルからヒューマンドラマだと思って観に行くと、
実は法廷裁判劇がメインであったことに気付かされる。
実話を基に描かれた作品なので細部に遊びがないものの、
重い色合を前面に出さず軽やかに纏めているので観やすい。
「クレイマー、クレイマー」にあったように、子供の幸せとは
果たしてどんな両親の元で育つことなのかを考えさせられる。
差別眼著しい社会の中、他人の子供を引き取ることの難しさ、
どんな虐待をしようが親元へ返されてしまうという愚行循環。
実親の法的権利が子供の人権を奪う矛盾に胸が苦しくなる。
A・カミング渾身の熱唱。D・ホフマンに匹敵する演技と鼻筋。
人は、何時進歩するのか…
この世界中で誰も彼を求めていないから…
演技アプローチからの音楽表現に魅了
とても良い映画でした。70年代まだゲイが偏見の目でみられていた時代の話、ゲイ二人と育児放棄されたダウン症の男の子との交流を通じ描かれる感動作。
アラン・カミングがルディ役を熱演している彼が醸し出す雰囲気はセクシー であり力強い、作中常に圧倒的な存在感、キャバレーでボブディランの曲を歌うシーンがあるのですが
CDでは味わえないショーならではの音楽表現を見事やりとげ魅了された。
個人的には彼自身の歌唱力はけして高レベルでは無いと思うのですが演技力で視覚的に音楽に引き込ませている、たまに歌手がこれを真似しようとする人がいるけど下手な演技じゃ逆効果、元々アプローチの仕方が違う。
少し脱線しましたがとても気に入った映画でした機会があれば是非見てください。
いい映画でしたが…
素晴らしい歌声の理由
ルディは苦しんだからこそ他人に優しくなって、優しさ故にまた傷つく。
でもだからこそ人を感動させる歌が歌える。
そういう生き方は苦しいけど、凄いと思う。
苦しんだ分、他人の苦しみが解る。
僕が他人の為に闘うにはあとどれくらい苦しむ必要があるのか、まだ想像も出来ないけれど、僕もルディみたく真っ直ぐに生きよう。
そんな気分にさせてくれる。
明日からまたいつもの生活に戻るけれど、いつか苦しい時に時にはルディを思い出せれば良いなと思った。
凄いCGも、世界的名優も居ないけど、人に勇気を与えてくれる。
久しぶりに本物の映画を観たって感じがした。
アランカミング
孤独を抱きしめる
権威とか、普通とか、常識とかいうのは大切ではあるけれど、一定以上の要求をすると無理が来てしまう。
じゃあ、一定ってどこがラインなのか。
それを考えるきっかけとしてはかなりエンターテイメントな映画で、私は気に入った。
ハッピーエンドがいいという点で、少し減点。だけど、any day nowというテーマからするとあのエンディングでも仕方ないのかなぁ。
誰でも最終的には1人だが、孤独ではいたくない。
たいていのひとはonly but not lonelyを目指している。←ほぼ日だったかしら。
マイノリティ同士抱きしめ合って行こうという真面目なテーマなんで、マジョリティはほとんど悪になっちゃうところを含めて、分かりやすく、そして意外と後味は悪い。
アラン・カミングの圧巻の演技
泣ける、泣けると評判の映画ですが、作り手は決して泣かせようとして作っているわけじゃないつくり。
なので、泣こうと意気込んでいくと、感情移入できるほどのストーリや会話、感情の動きみたいのはみられないため、ちょっぴり期待はずれになってしまうかも。
映画は淡々と進み、誇張しない事実のみを映し出してく。ひとつひとつの表情だったり、間だったりを気にして、この映画の時代背景を軽くおさえてから見れてほしい。そうしないと、一緒と速度で映画に入っていくのが私はむずかしかった。
最後に、アラン・カミングの演技が素晴らしい。(小さいころのスパイキッズのイメージが私の中では強かったから、なおさらギャップが)この演技を大きなスクリーンで見る。彼の歌声をきちんとした音響で聞くこれだけでもとてつもない価値があると思ってしまう。
偏見の時代の極み
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