チョコレートドーナツのレビュー・感想・評価
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子供の幸せ。
このタイトルからヒューマンドラマだと思って観に行くと、
実は法廷裁判劇がメインであったことに気付かされる。
実話を基に描かれた作品なので細部に遊びがないものの、
重い色合を前面に出さず軽やかに纏めているので観やすい。
「クレイマー、クレイマー」にあったように、子供の幸せとは
果たしてどんな両親の元で育つことなのかを考えさせられる。
差別眼著しい社会の中、他人の子供を引き取ることの難しさ、
どんな虐待をしようが親元へ返されてしまうという愚行循環。
実親の法的権利が子供の人権を奪う矛盾に胸が苦しくなる。
A・カミング渾身の熱唱。D・ホフマンに匹敵する演技と鼻筋。
人は、何時進歩するのか…
映画としては、素晴らしい作品でした。
もう、それはそれは…涙無くして観られ無い。
ただ、観終えた後本当に怖くなってしまった「人間とは如何に愚かで進歩の無い生き物なのか」。
舞台は丁度、私が生まれた頃。
あれから何十年経ったのか…
未だに「フルートベール駅で」や「偽りなき者」などなどが作られ続け。
この映画で、そうした映画で涙した方が、どれだけその作品の本質を心に刻めるのでしょうか…
観終えて、本当に悲しい一本です。
この世界中で誰も彼を求めていないから…
「この世界中で誰も彼を求めていないから…私たち以外はね。」
同性愛カップルのポールとルディが、背が低くて、太ってて、ダウン症の少年マルコを養子に迎えるために、多くの偏見と障害を乗り越えて運命の裁判に望む。
なぜ2人が他人であるマルコをこれほど愛するようになったのか? シンガーを夢見ながらもショーダンサーで日銭を稼ぐルディ役のアラン・カミングの熱演とその美しくも切ない歌声はそんな疑問も吹き飛ばす!
そこにあるのは、無力で純粋で孤独なダウン症の少年と見返りを求めない、ただ愛する人を守るためだけに奮闘する同性愛のカップルの姿だ。
いい映画でした。
演技アプローチからの音楽表現に魅了
とても良い映画でした。70年代まだゲイが偏見の目でみられていた時代の話、ゲイ二人と育児放棄されたダウン症の男の子との交流を通じ描かれる感動作。
アラン・カミングがルディ役を熱演している彼が醸し出す雰囲気はセクシー であり力強い、作中常に圧倒的な存在感、キャバレーでボブディランの曲を歌うシーンがあるのですが
CDでは味わえないショーならではの音楽表現を見事やりとげ魅了された。
個人的には彼自身の歌唱力はけして高レベルでは無いと思うのですが演技力で視覚的に音楽に引き込ませている、たまに歌手がこれを真似しようとする人がいるけど下手な演技じゃ逆効果、元々アプローチの仕方が違う。
少し脱線しましたがとても気に入った映画でした機会があれば是非見てください。
いい映画でしたが…
マイノリティの悲しさと、それでも自分を肯定して強く生きようとする姿、また、主人公2人の愛情深さに泣きました。実話を元にしているそうで、それもまた胸を打つものがあります。
ただ、少し物足りなさも。物語の素敵さに、現実の苦しみが薄まってしまったような。
素晴らしい歌声の理由
ルディは苦しんだからこそ他人に優しくなって、優しさ故にまた傷つく。
でもだからこそ人を感動させる歌が歌える。
そういう生き方は苦しいけど、凄いと思う。
苦しんだ分、他人の苦しみが解る。
僕が他人の為に闘うにはあとどれくらい苦しむ必要があるのか、まだ想像も出来ないけれど、僕もルディみたく真っ直ぐに生きよう。
そんな気分にさせてくれる。
明日からまたいつもの生活に戻るけれど、いつか苦しい時に時にはルディを思い出せれば良いなと思った。
凄いCGも、世界的名優も居ないけど、人に勇気を与えてくれる。
久しぶりに本物の映画を観たって感じがした。
アランカミング
アランカミングの演技が素晴らしかった。普段あまりゲイの世界に接する機会か少ないので、マイノリティに対する理解がすくないのだか、アランカミングの演ずるルーディの女性らしさや、可愛らしさがとても感じられる映画であった。劇中で歌われる歌もよかった。上映期間が長期になっているにもかかわらず、劇場は満席に立見がでるほどでした。内容的には淡々と事実を重ねていく演出にルーディの歌をまじえたものでしたが、無駄な演出が抑えられていたので、しっとり見ることができました。
孤独を抱きしめる
権威とか、普通とか、常識とかいうのは大切ではあるけれど、一定以上の要求をすると無理が来てしまう。
じゃあ、一定ってどこがラインなのか。
それを考えるきっかけとしてはかなりエンターテイメントな映画で、私は気に入った。
ハッピーエンドがいいという点で、少し減点。だけど、any day nowというテーマからするとあのエンディングでも仕方ないのかなぁ。
誰でも最終的には1人だが、孤独ではいたくない。
たいていのひとはonly but not lonelyを目指している。←ほぼ日だったかしら。
マイノリティ同士抱きしめ合って行こうという真面目なテーマなんで、マジョリティはほとんど悪になっちゃうところを含めて、分かりやすく、そして意外と後味は悪い。
アラン・カミングの圧巻の演技
泣ける、泣けると評判の映画ですが、作り手は決して泣かせようとして作っているわけじゃないつくり。
なので、泣こうと意気込んでいくと、感情移入できるほどのストーリや会話、感情の動きみたいのはみられないため、ちょっぴり期待はずれになってしまうかも。
映画は淡々と進み、誇張しない事実のみを映し出してく。ひとつひとつの表情だったり、間だったりを気にして、この映画の時代背景を軽くおさえてから見れてほしい。そうしないと、一緒と速度で映画に入っていくのが私はむずかしかった。
最後に、アラン・カミングの演技が素晴らしい。(小さいころのスパイキッズのイメージが私の中では強かったから、なおさらギャップが)この演技を大きなスクリーンで見る。彼の歌声をきちんとした音響で聞くこれだけでもとてつもない価値があると思ってしまう。
偏見の時代の極み
時代と偏見の描写に共感。難病との関係は分かりにくいが、見終わってから取り巻く人々を自分と重ねてみて、再度考えてしまいました。違った表現だと、簡単な贈り物をきちっとした包装で、心がこもっいるという感じ。
なんか惜しいなぁ…
俳優さん達はとても良かったと思います。
ただもっとマルコとの交流場面が欲しかったなぁ〜。
一番感動したシーンはマルコが感想文かなんかを発表してるところです。
彼の笑顔は本当につられます☆
「ドーナツ」
冒頭から印象的で、物語の重さを表していたように思う。
台詞は必要なもの、訴えたいことだけであとは自然な描写や目線で気持ちが痛いほど伝わった。華やかなゲイバーや街中の灯は孤独さを一層大きくさせ、ルディの歌声は何よりも優しく強い差別や偏見、この世への主張でした。見て損しない。寧ろいい。
クレバー
平日(1000円サービスデー)の昼に行ったのですが、130席のシアターがほぼ埋まっていて、更に観客の殆どが女性で驚きました。ぶっちゃけ女性が好きそうだなあ、とひねくれた感想も抱かなくはないのですが、評判通りに素晴らしかった。
僕は題材の選び方・話の運び方がクレバーだなあと。当時のマイノリティであるゲイカップルと、社会に適応できない弱者と見なされる障碍者。彼らが互いに愛し合いながらも裁判というフィールドでマジョリティに虐げられる様子は勿論応援したくなるものです。ここからが余計な事なのですが、それに加えて観客に無意識の優越感を与えているように思うのです。弱者達に同情し、応援することで得られる優越感。殆どの人にそうさせる仕組みというか設定、もっと言うと作品だから素晴らしいし、こんなにヒットしているのかなと思います。不快に思われたらすみません。
永遠には続かない幸せな日々
ルディとポールの2人の感情や、マルコに対する感情の移り変わりが唐突すぎるなって印象はありますが、ルディの愛情の深さや、一見情が無さそうに見えて、今何をすべきかを冷静に考えて行動に移すポールに心が動きました!
それに比べて部外者は、マルコの為と言いつつも上辺だけで、差別意識の方が勝ってしまい、まっとうな判断が出来ず結局マルコが被害者に・・・
3人で暮らした幸せな日々が永遠に続けばいいのにって思ったけど、そういうのっていつか終わってしまうんですよね。
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