「もし戦前「D機関」みたいな組織があって、重要視されていたら、歴史が変わっていたと思う。」ジョーカー・ゲーム Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
もし戦前「D機関」みたいな組織があって、重要視されていたら、歴史が変わっていたと思う。
入江監督の「日々ロック」に次ぐメジャー作、第2弾。
原作物で、脚本にも関わっていないようなので、入江監督らしさはあまり出ていません。
でも、映像や演出に、ところどころ入江監督らしい感じ見受けられました。
亀梨君がかっこよかったし、深田恭子さんもよかった。
特に深田恭子さんがよかった。現実感のまったくない謎の美女役で、イメージにピッタリだった。
内容的には、「ルパン三世」や「ワイルド7」などを思わせるものだった。
舞台は戦前の日本らしきところ。軍隊の訓練中、誤って上官を殺してしまった嘉藤(亀梨和也)は、銃殺になるところを、結城(伊勢谷友介)に助けられる。その後日本の情報機関「D機関」の工作員として、訓練を受けることになった。卓越した能力を発揮し、よい評価を受ける嘉藤だったが、仲間とはうまくいかず、トラブルを起こしていた。そんな中、とうとう嘉藤に任務の命令が下る。中国のある島で、ドイツ軍に捕らえられていたユダヤ人科学者が開発した新型爆弾の設計図、ブラックノートを奪取するというものだった。現在、ドイツ軍将校とユダヤ人科学者は、米国の諜報機関に殺され、ブラックノートはアメリカ大使が持っているらしい。現地に赴いた嘉藤はアメリカ大使に接近する。そこにはメイドをしている謎の美女リン(深田恭子)がいた。作戦を遂行する嘉藤だったが、そこに英国諜報機関が絡んできて・・・?
戦前の日本には、この映画に出て来る「D機関」みたいな本格的な諜報機関は、なかったらしい。
外国の大使館からの情報だけでは、何もわからないに等しいし、重要な情報があったとしても、参考にされていなかったようです。
日本人だから、西洋諸国にスパイを送り込むといっても、難しいのかもしれないけど、中国人や朝鮮人その他として、活動することもできたのでは?
敗戦の一番の原因は、日本の軍部が、敵を知らず、己の身の程もわからない、周りの状況もわかっていない、ということだと思っていた。
もし戦前「D機関」みたいな組織があって、重要視されていたら、歴史が変わっていたと思う。
続編があるのなら、その変わった後の歴史を、見てみたいです。