太陽の坐る場所のレビュー・感想・評価
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アマテラスと変態男
手塚治虫の『火の鳥』くらいの知識しかない者が言うのもなんだが、日本神話マニアから見たらどのように映るのだろうか。校庭での皆既日食観察会の風景とか、体育館倉庫での天岩戸もどきの閉じこもりだとか、伏線では太陽ののような女王を示しているけど、そうした伏線以外に面白味がない作品でした。水川あさみ演ずる高間という苗字も高天原から取ったものだろう。原作は多分面白いのだろうけど・・・
美人女優二人の競演は興味深いけど、それほど対立はしていない。しかも、体育館倉庫に閉じ込めた女生徒が死んでしまったことも事件性が取り沙汰されてないし、心の闇にも迫ってない。う~ん、何だったのだろう?
様々なサブストーリーもノスタルジックに描かれるだけ。それぞれの罪悪感という点では三浦貴大がゆきちゃんのスカートを盗んでしまって10年間大切にしてたという変態ぶりだけが記憶に残る。そんな変態なのに銀行員をやったり積極的な同窓会幹事も務めるという特異なキャラ。そんな変態男の前でも平気で着替える無神経なゆきちゃんも変態だと思う。
で、ラストは何?実はこっそり友情を育んでいたとか?木村文乃(りんちゃん→キョウコ)と反社になったと噂されていた清瀬くんとの関係も分からずじまい。歯切れの悪い山梨弁とともに不完全燃焼でした。
面白さを希釈しちゃってたんだろうなって作品
女が観れば分かるのか? 観ても「ふーん」とか「あ〜、女の汚い所だな...
女が観れば分かるのか?
観ても「ふーん」とか「あ〜、女の汚い所だなぁ」とかその程度しか思わなかった。
あと女同士ってめんどくさそうだとも。
リーダーだったけど失墜して一人ぼっちになってそのまま大人になって戒めの為っぽく地元に残って…
それで何って感じ。
結局高校時代と、その後大人になった彼女達をただただ撮っただけ。
中盤からあと何分かなーって早く終わらないかと思ってた。
まぁ女が観ればリアルはリアルなんだと思う。
美人女優たちの共演は“太陽”だけど、話や演出や作風は“日陰”
響子と今日子。
高校時代、クラスの人気者と日陰の存在。
が、ある事をきっかけに立場が逆転。大人になった今は、地方のお天気アナと人気女優。
そんな二人が再会し…。
美女たちが織り成す愛憎サスペンス!
こういう作品は結構好みで、面白そう!…と思っていたら、
とんだ期待外れ。
まず、サスペンスでもミステリーでもない。
現在と過去が交錯する人間模様。
なので、ドロドロなどのダーク色ややハラハラドキドキなどのスリルはほとんどと言っていいほど無い。
一応、少女たちの嫉妬、いじめ、恋愛絡む関係、大人になっても尚引き摺る僻みや劣等感、見栄などは描かれるのだが…、
淡々と静かというより、演出や脚本やテンポが悪いのか、決定的なまでに面白味が無い。
立場が逆転する事になった高校時代のある出来事、響子が地元に残り続ける理由なども、全くメリハリ無く、盛り上がらず、ラストの響子と今日子の再会も、「えっ? これで終わり?」的な…。
監督は『ストロベリーショートケイクス』や『スイートリトルライズ』などの矢崎仁司で、女性の複雑な内面や関係に繊細に迫り、この時点で気付くべきだった。
多分、期待している作風と違う、と。
水川あさみ、木村文乃ら好みの美人女優たちの共演だけが唯一の救い。
中でも印象的だったのは、森カンナ演じる同級生。
ちょっと鼻に付くヤなタイプで、実は登場人物の中で誰よりもリアルで、いるいると思わせる。
光の音の存在に耳を傾ける先の光
???
起伏がなく退屈
一瞬で立場を失う、思春期特有の“怖さ”。
【賛否両論チェック】
賛:思春期の複雑で残酷な人間関係が、その先の人生にまで影を落としていく様子が、シンプルに表現されている。
否:台詞がやや小説チックなのはご愛嬌か。展開もかなり淡々と進み、主張したいこともイマイチ伝わりづらい。
過去と現在の時間軸を行ったり来たりしながら、1人1人の人間模様を描く、どちらかといえば群像劇です。過去のシーンは全て高校時代のものなので、話がこんがらがる心配はなさそうです。たった1つの出来事で、立場が180度変わってしまう。そんな残酷な高校生の人間模様が、ある意味非常にリアルに描写されていきます。響子が独白で語る、
「私は“裸の女王”だった。」
という言葉が、心に響きます。
展開は単調なので、かなり好みは分かれるかと思いますが、小説好きな方なんかには、是非オススメです。
結局、どうなったの?
初日舞台挨拶も
わかるからこそ見にくい映画。
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