「社会の縮図を学校で。」太陽の坐る場所 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
社会の縮図を学校で。
腹黒人間がこぞって登場する、とてもリアルな作品。
まぁ女子にはありましたね~^^;こういう世界が。
高校時代、女王として君臨していた高間響子(水川)と、
同じクラスになったことで仲良くなる鈴原今日子(木村)。
名前が同じ。ということで親しくなっていくが、
とある事件をきっかけに二人の立場が微妙に変化していく。
10年後、地元で地方局のアナウンサーを務める響子と、
東京へ出て人気女優となり活躍を続ける今日子。
地元クラス会でついに顔を合わせることになる二人だが…
まぁ観ていて懐かしいというより、嫌な気分になる作品。
響子のような人は確かに小・中・高と、どのクラスにもいた。
どうして女子というのはああいう派閥を作るのか?と思うが、
自分もその頃は友人とつるんでいた^^;何だろう、確固たる
理由はないが、当時は独りでいるのが嫌だったのだろうか。
そして小学生の頃に、その女王(というよりほぼ番長)と
同じ名前だった私ともうひとり、つまり一クラスに三人の
同じ名前の女子がいたことがある。これはけっこう面倒^^;
色々比べられるのも嫌なものだが、たかが同じ名前くらいで
何だってんだ!と思うのが当の本人達。今作もそこを小突く
(一見仲良しだけど)響子側の真意は、もう一人の今日子の
あだ名を名字からとり、これは私だけの名前だと明示する。
やだねぇ、これだから女ってのは^^;
しかし本作で一番怖い(そして多い)のは、当のキョウコ達では
なく、その傍らで小細工をする由希(森)。こういうタイプは
社会に出てからどこにでも存在し、あらゆる場面で絡んでくる。
強きに擦り寄り弱きを見下す。非常に強かな人間だが、世間を
よく知る意味で最強である。誰かを出し抜いて出世をするのは
案外こんなタイプなんじゃないかと思うが、悪意の元で人間は
育たないので、いずれ誰からの信頼も失っていくことになる。
面白いのは、こんな社会の縮図を学校生活で学んでいたんだな、
そう思った今の自分だった。
(主役二人は適役だったのか^^;インタビューを読むと結構面白い)