「焙煎映画。」ふしぎな岬の物語 AKIRAさんの映画レビュー(感想・評価)
焙煎映画。
阿部寛が演じる浩司がキャラ立ちしすぎていて違和感。
邦画独特の王道の展開、ベタでクサいお話だったが、
吉永小百合の慈愛と孤独を含んだ憂い帯びた声による存在感を中心に据えた生と死を生きぬいてゆくドラマは胸に温かいものを残してくれる。
お彼岸を感じさせるような浄土を想起させる再生の物語。
亡き夫への思い、気付いていた浩司の気持ちなどを消化して、人生の味わいを深めて澄んだ表情へと転化させる岬カフェをめぐる終盤の事件はまるで"焙煎"。
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