「シリーズ2作目の強みが全く活かされていない作品。」THE NEXT GENERATION パトレイバー 第2章 Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズ2作目の強みが全く活かされていない作品。
酷かった。
シリーズ2作目の強みと言えば。
前作で手間暇かけた説明部分を踏まえて序盤から全力でいけること。
本作ではその強みが殆ど活かされていませんでした。
エピソード2「98式再起動せよ」。
ほぼエピソード1の焼き直し。
98式AVイングラム改が動くか動かないかを登場人物を増やしたのみ。
第2章から鑑賞した人向けに設定/登場人物達の説明が万遍なくされている点のみ好感を持ちましたが。
おそらく、その前提自体が限りなく少数派に向けた気配りであるため無駄かと。
整備班の学生ノリの演技は前作を踏襲、改善の兆し無し。
単なるノイズでありコント整備士がゾロソロ出てくる点は失笑。
最後のオチも出来の悪いコントであり今後シリアスな話は成立しない状況でした。
エピソード3「鉄拳アキラ」。
株式会社ナムコから金を引き出すためだけのエピソード。
脅威の動体視力と反射神経を誇りその青春をレイバーの操縦とゲームに捧げる一班操縦担当:泉野 明。
…と公式HPの粗筋にありますが。
レイバー搭乗者として視力を損なうゲームに没頭していいのか、という疑問が。
こちらは泉野 明を主役としたコント。
真野恵里菜は確かに可愛いですし、福士誠治との掛け合いは微笑ましいものがありますが。
それにしても絶対的に面白さに欠ける。
ゲスト俳優の竹中直人も通常運転の竹中直人であり意外性はゼロ。
中盤の喫茶店内での壁文字演出のダサさには思わず失笑。
オチも含めて意外性の少ないエピソードでした。
前エピソードを踏襲してコント色が強い本作。
2014年にパトレイバーを改めて制作する際に、敢えて糞詰まらないコントを作る理由。
…皆目検討が付きません。
悪戯けた作品を続けつつ登場人物を深掘りして、最後にシリアスな長編を。
と万が一思っているのであれば。
既にコント色が強過ぎてシリアス路線は難しいかと。
かと言って、このコントは決して面白い訳では無い。
前エピソード同様、
押井監督、及び本作に関わった方々のみ、オススメです。