楽園追放 Expelled from Paradiseのレビュー・感想・評価
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仁義 from resonance
円盤も持ってるのですが、劇場で観たくて。
既に珍しくなくなったフル3DCGアニメですが、公開当時の、特に表情の豊かさは驚愕ものだった。
今となっては新鮮味こそないが、古さは感じない。
それは、表情のないフロンティアセッターすら可愛く見せるモーションや声の演技の下支えが確かだから。
劇映画としての脚本の上手さも見逃せない。
ストーリーをスムーズに進めつつ、設定やキャラクターなど必要な情報が不足なく入ってくる。
心情変化にも無理がなく、アクションの絡ませ方も自然。
電脳、肉弾、ロボ、車までアクションは多彩で見応えバツグン。
BGM(名作ゲーム『アインハンダー』を想起する)も相俟って、何度観ても毎回テンションは爆上がり。
板野サーカス的な動きから、レールガン発射のシーケンスまで、ロボ好きでない自分でも鳥肌です。
カメラアングルも最高!
球状から変形するアーハンの、可愛らしさと無骨さの両立はまさに発明。
雰囲気は残しつつスタイリッシュになる新型への移行も併せて、計算し尽くされてると感じる。
物語としての強度も高く、10年経った今でも、そしてこの先の未来でも通用する普遍性がある。
王道と言えば王道だが、物寂しさと爽やかさが入り交じる余韻は独特だ。
とにかくメイン3人が大好きになる。
SFという煩雑になりがちなジャンルで、104分の中で過不足なく語りきった、不朽の名作だと思う。
再来年の続編にも期待しかありません。
EDの『イオニアン』は、フロンティアセッターが外宇宙で出会った存在とセッションした結果と妄想…
日本のSFアニメの、知られざる良作
監督水島精二、脚本虚淵玄。
【ストーリー】
近未来、人類は軌道上の電脳世界ディーヴァで電脳人格となって過ごす者と、地上で少なくなった資源を漁りながら生きる者に二極化していた。
ディーヴァ保安局の凄腕エージェント・アンジェラは、度重なる「フロンティアセッター」と名乗るハッカーの侵入を阻止すべく、地上への降下任務にかり出される。
保安局エージェントはそれぞれ地上で現地バックアップ要員と合流し、独立して動くシステムをとっていた。
上昇志向の強いアンジェラは、他のエージェントを出しぬくためにミッション用のマテリアルボディの育成を、任務達成ギリギリのミドルティーンの段階で止めて誰よりも早く地上へ向かう。
ところが地上で合流した現地オブザーバー・ディンゴは、バギーを走らせて大量の危険生物サンドワームに追われていた。
アンジェラが機動外骨格スーツ"アーハン"でサンドワームを殲滅すると、ディンゴは大量のその死骸を、地元の精肉屋連中に売りさばく。
あげくアーハンのアクセス機器を破壊して
「敵さんは、堅牢なディーヴァへ繰り返し侵入するような凄腕だろう。こんなもん持ってたら探してますよと宣伝して歩くようなもんだ」
と言い放ち、こちらもジャンク屋に叩き売ってしまう。
ディーヴァとアクセスできず、最新鋭のバックアップを断ち切られたアンジェラだが、ディンゴの調査に連れられ南米各地をまわってフロンティアセッターを探すうち、「時代おくれ」と蔑んでいた地上に生きる彼らにも、生きるために重んじるべき哲学があることを知る。
荒廃したポストアポカリプス未来と電脳世界とセンスフルなメカ類、出自の異なる美少女とヒゲ兄貴のバディ物。
おいしそうな要素てんこ盛りのこの作品ですが、設定の表面をなぞってそれだけではない、虚淵玄脚本らしい、必要なツボをきちんと押さえたエンタメで、見終わって、ああこれいい拾い物したなあと。
ディンゴ役の三木眞一郎さん唄う主題歌「EONIAN」がまたいいですね、古いロックのバラードで。
音楽とその使い方も全体優れていて、視聴後すぐにサントラ買って、しばらくヘビロテにしてました。
3D造形を見てもらえば分かるとおり低予算映画ですので、パンフレットも発行部数が少なかったのか、近辺の映画館どこにいっても売り切れで、その後書店に出回るも売り切れてて買えず,いまだに手に入れてません。
悔しいっビクンビクン!
とりあえずAmazonポチりました。
さてシナリオの虚淵玄ですが、原作のニトロプラス代表(つまりほぼ原作者)。
『Phantom -PHANTOM OF INFERNO-』や『吸血殲鬼ヴェドゴニア』といったアダルトゲームのシナリオでデビュー、Phantomはアニメ化もされています。
その後同人界隈での二次創作や、SF武侠モノの『鬼哭街』、奈須きのこ原案の『Fate/Zero』、『ブラックラグーン』などの小説も書いてまして、ストーリーと戦闘描写は凡百のアクション小説家以上の力量の持ち主です。
アダルト出身らしくエログロが目立ち、出てくる麗しい女性キャラクターを不幸にたたき落としては非業の最期を遂げさせるため、海外では「ウロブッチャード(虚淵による女性虐殺)」という造語が作られたことでも話題になりました。
そう、『まどマギ』です。
とはいえそうでない作品も多く執筆しており、作劇の観点から言うと、職人的技量も高く、特に伏線の張り方とその回収が非常に巧い、品質保証請負人のアベレージヒッターです。
ネタバレは避けますが、この作品に関しては「そうでない方」ですのでご安心ください。
アンジェラ、すごくがんばり屋さんでかわいいですよ。
SF的には、特にデジタル空間や電脳人格の扱いにはツッコミどころ満載なんですが、筋立てが面白いからそこは棚上げで楽しんでください。
ドラマとしての面白さを優先するなら、あの部分をリアルに映像化なんて現状では無理なんです。
だってまだ人類誰も電脳空間にジャックインしてないので、経験を共有できないし。
当作は世界観も魅力たっぷりで、サイドストーリーなんかもハヤカワ書房やガガガ文庫から細々書き継がれており、この一月ついに続編『楽園追放 心のレゾナンス』の制作が発表されました。
パンフレットも買ってないくせにえらそうに言いますが、いやーファンやっててよかった(テヘペロ笑)。
新作『心のレゾナンス』のキービジュアルが、発表されましたね。
トレーラーも熱い出来!
公開は2026年予定。
やったぜ\\\\٩( 'ω' )و ////
迫力は満点
CGがすごく迫力があったが、ただ単に何を伝えたいのか分からなかった。あと、フロンティアセッターが可哀想だった。確かに恐怖症は仕方ないが、映画の設定なら、ついていけない理由をもっとしっかりして欲しかった。行けない理由が高所恐怖症って。映画なんだから、ここまでしたんだったらついて行って欲しかった。あと、結局DIVAの上層部の考えも変わっておらず、何がしたい映画なのか分からなかった。迫力はすごいけど
檻の外の仁義
通常スクリーンで鑑賞。
ノベライズ、前日譚小説共に未読。
脚本が虚淵玄と云うことで、普段アニメを観ない私でも「魔法少女まどか☆マギカ」の評判は友人から聞いて知っていたこともあり、本作に興味が湧いて映画館へ足を運びました。
斬新さは特段無かったですが、人類の未来を暗示したような世界観において、人間とは何かと云う根源的な問いに少女の成長物語を絡め、迫力満点のバトルアクションまで織り交ぜた王道エンターテインメントとしてめちゃくちゃ楽めました。
自我を持ったAIを守るための戦いは感動的且つ胸アツの連続。理論を超越した人間の心と行動を仁義として描き、筋を通し抜いた先に何が待っていたとしても、その清々しさと誇りは何物にも替えがたいものだと思いました。
[以降の鑑賞記録]
2021/09/10:YouTube(期間限定無料配信)
※修正(2024/03/17)
悲壮感の無い追放。
何か観たいなあ~と。デッキのHD内(結構有るんですよ録画して放置したままって苦笑💦)を物色していて、何気に無しに鑑賞。
普通に面白かったかなと。
電脳世界が一般化している世の中で、謎のハッキング。その犯人追跡調査の為に荒廃した現実世界に・・・・。
ありがちな設定ではあるもののテンポ良く(犯人すらもテンポ良く発見(笑))楽しめました。
可もなく不可もなくと言った印象でしょうか?
話の流れも意外性もなく、社会に反逆して?みたいな。
これってテレビの「シドニアの騎士」より前の作品でしたっけ?CG的にも目新しさが無いというか、若干初期のCGアニメっぽい印象があるシーンも見受けられました。(まあ、リアルタイムで観ていないのでしょうがないか。)
未来への可能性
電脳体となってしまった人は、一個の『種』と言えるのか?
肉体の劣化からくる世代交代を行う必要がない。
となると繁殖の必要が無くなる。
もはや種ではないよね。
そして旅立つAI。
どちらが未来への可能性があるのか?
考える。
SFの基本設定そのまんま
未来の話にありがちな、便利な社会のはずなんだけど、その体制や機械に支配されるという・・・。
教科書通りなんでしょうが、観ていてスカッとするところや熱くなるところは無く・・・。
虚淵ならもっとひねってほしかったです。
圧倒的な情報量
とにかくCGが綺麗で、世界観にも引き込まれるものがあった
「アーハン」もデザインもシンプルで奇抜なアイディアと、CG特有の破綻がない作画故に非常にかっこよく見えた
この手のSFでは人間に不信感を募らせるなどして、仇をなすAIが多く見られる気がしていたが「フロンティアセッター」がそうではない方向での目的に純粋なAIとして描かれていたことも好感が持てる
キャスティングも素晴らしかった
DVDなどの媒体はもちろんのこと関連書籍、アイテムなども買い揃えていきたいと思える名作だった
映画に誘ってくれた友人には感謝してもし切れない
世界観は好き
まず書いておきたいこととして、
主人公はあんなにかわいい系のキャラである必要はない。
むしろ、男でも良い。
だって、フロンティアセッターの熱いところが活かしきれていないじゃないですか。
熱い映画にしてほしかった。暑苦しいぐらいに。
フロンティアセッターは良かった。文句なし。
惜しい
映像は良い。テンポも良い。ヒロインも文句なしに可愛い。だが話がつまらない。設定が甘い。脚本がありきたり。観ていてフラストレーションがたまる作品だった。
こんな可愛い娘をなんでもっと活かさないんだ!すげえ格好で歩いてるんだからツッコんでやれよ!てか地球のエージェント優秀すぎて一人で十分だよ!電子戦はそれゴムゴムの実か!?しかも電子戦のせいで肝心のAIが何喋ってるのか聞こえねえよ!楽園はメモリ不足で出世争いってホントに進化したのかよ、HDD増設しろよ!快楽を追及するのは映像もないのかよ感情移入しにくいよ!AI、力あるんだからもっとハッキングで活躍しろよ!病気わりと簡単にもらってあっさり回復したな!てかわざわざ肉体で活動すんなよ危険だろ!CGがまだまだいまいち!重力の表現と身体の関節が不自然!それ話したら高官に認められないってわかりきってるやろ!タイトル楽園追放だしな!
そして何よりもー!知らねーよその歌!残念!
うーん。なんでこうなっちゃったのか。
レビューの評価が良かったので期待して観たのが
間違いだった。
全般におもしろく良くできた作品だとは思う。
映像は綺麗で美しく、音響、ストーリーもまあよし。
ただ、観終わったあとの感動は、はっきり言ってほとんどなかった。
なぜ?
この作品はおそらく大人の(特に)男性をターゲットに
作られたのだと思う。そうだとしても、メインキャラを
ボーカーロイドの様な美少女にし、なぜ、それとは不釣合いの
セクシーな身体と肌も露な衣装に身をまとわせ、コクピットの
椅子を跨がせる必要があったのか?
この時点でこの映画は‘品‘を著しく低下させている。
(まだ大人の女性のままなら許せるが・・)
また、わかる人には解ると思うが、この映画に出てくる
シーンは、今般評判だったアニメ作品の良いとこ取りであり
(製作者自身の作品も含め)、それをてんこ盛りにしたものである。
それはそれでエンタメ作品として重要な要素である事は理解できる。ただ、一方で、この作品のオリジナリティを著しく害しているともいえる。
繰り返しになるが、本作品はテンポもよく、映像も綺麗なため、
観ていて飽きる事がなくお勧めの作品ではある。
しかし、一点、これだけは守った方が良いと思うことがある。
もしあなたが父親だとしたら、その尊厳を保つため、この映画は、
家族とは、自分から誘っては、決して一緒に観に行かないのが無難だということだ。
(既に家族にあなたがアニメオタクと認知済みなら話は別なのだが)。
ワクワクして最高でした
ストーリー、音響、映像とも想像を超えてました。
主人公アンジェラの乳がちょっとデカすぎるけどw
戦闘シーンもすごくよくできていて、「おー、こういうワクワクは久しぶりだなあ」と興奮。なかなか実写では出せないカッコ良さですね。メカデザインもイケてます。
ストーリーもよく練られていて、不正アクセスしてきた対象が進化したAIであるという想像してなかった展開や、しかもそれが悪ではないというストーリー。最初は誰がどこから追放される話なのかなと思ってましたが。
また、終わりもしっかり完結しているところにものすごく好感が持てました。
それにしても上映館が少ないのがもったいないです。
ヒットの要素たっぷりなのに。
劇場限定のBlu-rayは売り切れてて残念でした。チケット一枚につき3枚まで買えるシステムはやめるべき。どうせオークションなどに出てしまうのにね。
1枚のチケットで1枚にするべきじゃないですかね。私を含め、買えない人がたくさん見受けられたのが残念です。
仕方なくAmazonで予約しました。
娯楽とマニアックが共存した傑作
ゴースト
課された命令に従い気の遠くなる年月を費やして宇宙船を修理する人工知能
宇宙を旅する歌う舟
他にもいろいろありそうです。
そんなSFな設定を沢山盛り込みながら必要以上に解説しないので、テンポ良く話が進みます。
善悪の逆転、夢の世界から抜け出して現実の世界に踏み出すなどロードムービーに有り勝ちな展開
どことも知れない楽園を求めて宇宙に旅立つロマンを否定して、フロンティアセッターが残していったであろう物資で荒廃した地上を復興するか地上の王様になるかという野望にも触れずに、こじんまりとした人間サイドのラストと、
一方では新天地を求めて旅立つ人工知能と、楽園維持のため冷徹無比な人工知能がいるというラスト
キャラが立って派手バトルな娯楽作品としても楽しめながら、
深読みしてアレコレと妄想しても楽しめる。
それをオリジナルストーリーで映画一本に詰め込んだ傑作だと思う。
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