「まあまあだった」思い出のマーニー 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
まあまあだった
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マーニーが出るまでがけっこう退屈でこのまま終わるような映画だったらどうしようかと心配した。
主人公が親戚に育てられている里子で、育て親に全く心を開いていない。かなりいじけた性格で好きになれないなと思っていたのだが、メガネの女の子と仲良くなった辺りから性格が明るくなって最後の方ではけっこう好きになった。
マーニーもかなりマイペースで、美人だから許される感じであった。
デブのおばさんみたいな女の子が、実に寛容な心の持ち主で、彼女が一番立派だったような気がする。メガネの女の子も明るくてかわいらしかった。
舞台となる水辺の地域がいろいろな魚が釣れそうな素晴らしい環境だった。波も穏やかで、楽しそうだった。好きにボートを乗り回して釣りができたら最高だ。
まともに働いている大人が全く出てこなかった。働いている人は滅多に帰宅せず家庭を顧みないとでも言っているような印象があった。
全体的に主人公の幻覚なのか幽霊なのか、特に何が起こるわけでもなく割とどうでもよく、わざわざ映画で見るような話でもないように思った。最初は、里子の話だ!と思って興味をひかれたのだが、最終的には濃厚に血縁の話だった。
ただ、里子支援の給付金に主人公があんなに嫌悪感を示すのはどうかと思った。生活するのにお金が掛かるのだからもらえるものをもらって何が悪いのだろう。施設で育つ気の毒な子供もたくさんいるというのに、あまりに視野が狭いし、もっと最悪を想定して生活するべきだと思う。
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