「なかなかの良作」思い出のマーニー えのきちさんの映画レビュー(感想・評価)
なかなかの良作
『思い出のマーニー』を鑑賞。
スタジオジブリ最新作で、監督は「借りぐらしのアリエッティ」の米林宏昌、原作はイギリスの同名児童文学である。
事情があって養父母に育てられた杏奈は喘息の療養を兼ねて夏休みの間、海辺の村に住む養父母の親戚に預けられる。
そこで金髪の少女マーニーと出会い、不思議な体験を通して成長していく物語。
心を閉ざし終始無表情の杏奈がマーニーと出会う事で少しづつ心を開いていく様子は非常に丁寧に描かれており良かった。
物語は終盤まで盛り上がりにはかけるもののその分、最後の最後で大きな感動を産む仕掛けになっている。
杏奈はなぜ養父母に育てられているのか?
杏奈が心を閉ざした原因は?
マーニーとは一体何者なのか?
少しづつ謎が明らかになっていく展開はミステリー小説の如く観客を引き込んでいく。
原作を知らない人には決してネタバレしてはいけない類の作品なので書きづらいのだが、もっと話題になっても良さそうな作品である。
公開初日にも関わらずガラガラだったのが残念。
是非とも口コミで広がって欲しいと思う良作である。
ネタバレ出来ない物語の特性からか、予告編やCMを観てもどんな映画かさっぱりわからないなど、宣伝方法に若干問題がある気もするが、映画自体は良作なので安心してご覧頂きたい。
コメントする