グランドピアノ 狙われた黒鍵のレビュー・感想・評価
全32件中、21~32件目を表示
あまりに雑なストーリー展開が残念
今年のアカデミー賞で、5部門ノミネート3部門受賞し、一躍時の人となった監督で脚本家のデイミアン・チャゼル。今作鑑賞の最大の動機は、彼が脚本を書いているということだったのだが、まさかこんな残念な脚本になっているとは、正直意外。
何でも今作との関わりは、完全に雇われ仕事だったようで、彼としてもこの出来には不本意なものを感じていたのかもしれない。
恩師の作品である難曲の演奏でミスを犯し、以来表舞台から遠ざかっていたピアニスト、トム。
人気女優の妻の尽力で恩師の追悼演奏会でカムバックすることになるが、彼を更なるプレッシャーが。
謎のスナイパーから因縁の曲の演奏を要求され、一音でも間違えたら殺すと脅迫される。
この設定、犯人の真の目的のアイディア自体は悪くなかったと思う。
しかし、まず、5年も人前で演奏していなかったピアニストがリハーサルもなくいきなり演奏会で演奏するなんてありえないし、譜面を持ち込むことは百歩譲ってありとしても、それならば、譜めくりの係りが控えていないのはありえない。
途中で無駄に殺される二人も協力者も不要。
何しろ犯人が喋り過ぎ!
ストーリー展開を犯人の台詞に頼り過ぎだし、演奏に集中させるどころか邪魔している事態に至り、演じているジョン・キューザックが気の毒になった。
イライジャ・ウッドも“脱フロド”で、苦しんでいる。
映画的な満足。
とにかく、音楽の洪水。
そしてイライジャ・ウッドの「不穏」の魅力に☆+半。
かつて鼻で笑った「ピアノは楽器の王様」説を、思い知りました。
ストーリー的には期待外れの正直ド直球。
ただ、映画という装置で十二分に酔わせてくれる作品です。
雑だった
犯人がバカだ。あんなにひっきりなしに脅していたら精神的に疲れるし、余計に失敗を招く。演奏会の終わりの方でちょっとだけ脅して演奏してもらえば済むし、それよりピアノを運送中に強奪して主人公をさらって拷問して演奏してもらった方がずっと安全だ。何人も殺して大変なことになっていた。
ピアノに仕掛けを施して宝の鍵を難曲の演奏で取り出すなんて昔の映画か。真面目に見ていて損した気分になった。5年ぶりの演奏会でリハーサルなしとか、あんまりだ。
演奏失敗したら即射殺というのは予告で面白そうだと思ったのだが、シナリオが雑でガッカリした。イライジャ・ウッドの困り顔は恐怖心をあおる。限界で頑張っている感じがすごくする。ピアノを見事に演奏している感じが出ていた。
楽譜にかくしてスマホでメールを打って犯人に叱られる場面が面白かった。
『Tom & Jerry』ばりのドッタバタ映画でした。
全く面白くなかった訳ではないですが聊か熱を持ち難い作品でした。
話自体は非常に雑。
まず犯人側の計画が雑。
冒頭の楽譜を渡す場面から終始行き当たりばったり。
連携も悪いためドッタバタでサスペンス要素が台無し。
またトムの無双振りも雑。
冒頭からションボリ気味な冴えないトム。
ピアノを弾き始めると…というのは分からなくはないですが。
あんなことも、そんなことも出来てしまうなんて!!
出来過ぎる割にはヘルプを求める相手を完全に間違えていたり。
作り手側に都合が良く間抜け。
音楽部分については知識が無いため良し悪しが分からず。
本作の肝心要の部分を楽しめていないのかもしれませんが。
トムと犯人のドッタバタを半笑いで観ている分には面白い作品でした。
終盤なんかは正に『Tom & Jerry』。
「仲良く喧嘩しな♪」を体現したモサッとしたアクションシーンは見物です。
全編通してテレビ東京「午後のロードショー」感が漂う本作。
ご自宅で家事をしながら観る分には楽しめるかもしれません。
オススメです。
あーなんだこりゃ
勿体無い。サスペンスとしても恋愛部分も、あっちもこっちも。観えてくる聴こえてくるものも活字的だった。こういうのは大きなモニター家庭用で充分でしょ、かな。スタイリッシュとはほぼ遠い創り。
こんな映画がいっぱいあればいい。。。
よくできたサスペンスであった。
ピアニストが、演奏中に「1音でもミスしたら射殺する」と脅迫される。
そこにはある曲に隠された秘密がからんでいた。
エウヘニオ・ミラ監督は、この特異な状況をたたみかけるような展開で見せていく。よって見ているあいだは、何も考えず先の展開だけを見守ることになる。
犯人は3年前から計画を練っていたらしい。ピアニストは5年ぶりに公演を開く。ピアノの秘密を解くにはこのピアニストが不可欠。
なら、もう少し設定を緻密にしなければならないのではないか。
ピアニストの師匠は1年前に亡くなっている。
とまあ、あとで考えるとこのようなキズも見えてくる。
オリジナルで、このようなサスペンス映画を作ろうとする心意気がうれしい。
望むべくは、もっと緻密な脚本でスリル満点の作品である。
思えば「ダイ・ハード」はよくできていた。
演奏が主役の映画
グランドピアノを中心とした謎めいたサスペンスを期待してたけど、演奏を中心とした映像作品のような映画だったので少し期待とは違ってた。
命を狙われていることに気付いてからのシーンは、音楽が盛り上げてくれる分、ハラハラはするのだけど、展開に違和感を感じるところが随所にあって、シリアスなシーンのはずが「それはないだろう」と笑ってしまいそうになるところも。
サスペンスアクション映画。
雰囲気だけで残念。
ひと昔前のサスペンス映画のようでそれぞれのキーワードは面白かったのですが…
登場人物の説明が不足過ぎて、特に犯人の執着心は全く意味が分からない⁉︎
大体コンサートの演奏中に観客に気づかれずに犯人と交渉するなんてコメディじゃない限り絶対無理。
まあ、なんというか…。
舞台でのピアノ演奏の失敗から表舞台から遠ざかり、5年ぶりに復活コンサートに臨んだら楽譜にはひとつでもキーを間違えたらおまえと妻も殺す、と脅迫文が…。
そのピアノ奏者をイライジャウッドが熱演。弾くは、聞くは、電話するは、を同時進行させちゃう超器用な動きを披露。
奥さんが背の高い美人女優の役なので
どうにもふたりが美人教師と生徒みたいにみえちゃうんですが。
ピアノ弾かせる理由もなかなか面白いんだけど、その実体はなんだか結局教えてくれないからもやもや感たっぷり。
犯人も詰めが甘いんだか踏ん切り悪いのか、殺るやる言ってなかやかやらない。
けど、上映時間が短いからジェットコースターの様に展開早いです。
それにしても、ジョンキューザックは最近こんな役ばかり。イライジャもだけどね。
演奏シーンはなかなか迫力ありで音楽も聞きごたえありました。デパルマ風な作曲でしたけど。
全32件中、21~32件目を表示