「疾走感と緊張感のクラシック!」グランドピアノ 狙われた黒鍵 ヴォルフさんの映画レビュー(感想・評価)
疾走感と緊張感のクラシック!
予告を観て、レビューを漁ったら結構微妙なラインで「ほうほう、どんな雑な映画なんだね?」と思って観てみました!
個人的に自分は面白いと思いました!
設定だけでも「美味しそうな匂いがプンプンだぜ!」って感じで、ポテチを食べながら観てたんですが
まず伏線の貼り方が上手やな〜と!
世界で二人しか弾けないっていう「ラ・シンケッテ」を完璧に弾かないと殺すー!みたいな「なんじゃこの脅迫は?」と感じたんですが
そこからもう伏線で、巨匠が弟子に授けた曲なんですよね。
ピアノには、その曲を完璧に弾くと鍵が出る仕掛けになっていて、犯人はその鍵がほしかったんすよ。
でもね、なぜわざわざ巨匠がそんな仕掛けのピアノを作ったかと言うと答えはもう「弟子にしか財産は渡さない」っていうメッセージだったのかなって。
でもそこが朧気で、なぜかと言うと、その映画が雑と言われる所以が きっと「そう思わせるような巨匠と弟子(主人公)の間のストーリーが全くないから」ってのが理由の一つかなーって。
多分そこのストーリーを少し触れさせるだけでも捉え方がだいぶ変わる作品なのかなって感じた。
そして犯人が新キャラ!
あそこまで奮闘したのに新キャラ!
長編映画にするなら、もうちょっと触れてほしところかなーって!痒いところに手が届かない!おしい!でもそう言う雑さも疾走感の中には必要なのかな!?
あと、犠牲になった友人!
かわいそうに……って思った。
けれど、主人公のたった一言のメッセージだけで動いてくれた彼は本当に偉いな〜でもかわいそう。
ピアノの演奏中だから詳しい事情とか全然メッセージ打てなかったんだろうけど、そこがまた…!(仕方ない、そこで解決しちゃうと話が終わっちゃうもんね…)
全体的な雑さはあったかもしれませんが、自分はこの映画本当に面白いと思いました。
サスペンスに合った劇中の選曲も良いし、世界で二人しか弾けない曲は監督が作曲したようで(監督は音楽家もされている)緊張感のある音楽がまた映画を助けてたのかなって!
音楽を通していろんな事を吹っ切っていく主人公の姿も好きでした!