「ピアノ撃ってちょ〜〜だ〜〜いっ! よくこんな出落ちみたいな内容で長編映画作ったな…💦」グランドピアノ 狙われた黒鍵 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
ピアノ撃ってちょ〜〜だ〜〜いっ! よくこんな出落ちみたいな内容で長編映画作ったな…💦
5年もの間休業していた天才ピアニスト、セルズニックが表舞台へと戻ってきた。そのカムバックコンサート中、何者かが彼を狙撃銃で脅迫する。姿の見えぬ犯人は、難曲『ラ・シンケッテ』を1音も間違えることなく弾き切るよう彼に要求するのだが…。
天才ピアニストの身に起こった恐怖を描くサスペンス・スリラー。
脚本を担当しているのは、当時は無名の映画人だったデイミアン・チャゼル。後に歴代最年少のオスカー監督となる。
主人公トム・セルズニックを演じるのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのイライジャ・ウッド。
まるで『世にも奇妙な物語』のような奇天烈な脚本。
演奏中にも拘らず脅迫してくる犯人にバレないよう、色々と手を尽くすピアニストの様子はどこかコミカル。
イライジャ・ウッドがいっぱいいっぱいになりながらアタフタ頑張っている様子は殆どコメディです!😆
そもそも、演奏中に指示を出しながらあーだこーだ言ってくる犯人というのがすでにギャグっぽい。気が散るだろっ!💦成功させたいのか失敗させたいのか…?
犯人の目的もバカっぽい。もっと幾らでもやり方あったと思うのですが…。
引っ張って引っ張って終盤その正体を明かす犯人。…いや、あなた誰?
唐突に出てきた新キャラが犯人という、ミステリーではありえない展開。
自分のコンサート中にも拘らず、犯人と取っ組み合いのアクション。もう無茶苦茶だよっ!
シナリオは破茶滅茶ですが、謎の勢いがあり映画自体は結構楽しめます。
演奏するだけでいっぱいいっぱいだったはずの主人公が、犯人から脅迫を受けているうちにだんだん吹っ切れていく様は痛快!!
発想が非常に面白いユニークな映画。ツッコミどころは多いですが、観て損はないはず🎵