「シモンを鬱陶しく思うか、可愛く思えるか.」シンプル・シモン 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
シモンを鬱陶しく思うか、可愛く思えるか.
アスペルガー症候群の主人公、シモン。
アスペとどう付き合うかを知っていると人間関係もなんでもない。彼らと付き合い上手な人(サム、イェニファー)は、天性のもの。才能といっていい。
だけど、アスペの生態を理解できない人間(ママ、フリーダ)には、何を説明しても無駄。残念ながら。
「僕は変われないから、君が変わってくれれば、うまくいく」と、シモンがフリーダに言う。この台詞こそ、アスペを取り巻く環境においてのキーワード。自分勝手だと怒るなかれ。その少しの愛を差し出すことで、彼らは、その何倍もの信頼で返してくれるのだから。
スウェーデンらしいポップな音楽と映像とファッションはとってもよかった。とくに、宇宙船(ドラム缶ですけど)がキュート。さすがは北欧の映画、って好印象。
ただ、サムをもう少し幸せにしてほしかったなとは思うけど。そのフォローがあったら最高の映画だった。
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