「雰囲気は合っていて問題ないが、無駄にキリが無い。」ルパン三世 たくっちさんの映画レビュー(感想・評価)
雰囲気は合っていて問題ないが、無駄にキリが無い。
初回で観てきました。
500人の座席が半分弱埋まっていたでしょうか。
アニメルパンの雰囲気は出ていたと思います。
チャラいルパン。
ぶつぶつ言いながらもルパンに付いていく次元。
寡黙、でも仕事はきっちりこなす五右衛門。
どこかミステリアスな雰囲気の不二子ちゃん。
予告と違って一番雰囲気出ていなかったのは浅野さん演じる銭形警部でしたね…。
少し根回しの出来るオジサンになってました。
が、所詮そこまで。
この作品、とにかく無駄な演出に暇が無い。
無駄な女性同士の格闘シーン。
無駄に血の流れる撃ち合うシーン。
(冒頭で盗賊に血は似合わないと言った台詞はフラグだったのか)
無駄なハッカーの登場、その後もちょくちょく出る演出。
(初めて出て来た時にルパンと同じツッコミした人は多いはず)
無駄に「ヤァヤァ」しか言えない(むしろそれしか言わない)イカれたチンピラ。
( しかも終盤まで出てくるので、途中からは煩いことこの上ない)
極め付きが決行前にビルの屋上で焼肉して壮行会。
原作のバックボーンを流れる雰囲気って
不可能と言える犯罪をあくまでもスマートにこなす、そのある種の爽やかさとファンタスティックさだと思うのですよ。
(どんな盗み方してくれるんだろう?と思った事はないでしょうか)
また、犯罪こそ請け負えど人の気持ちには全く荷担しない、と言いますか、
そういう意味での人間臭さが殆ど無かったかと。
どれと言われれば難しいのですが、諸々の無駄な演出の理由で
上述の爽やかさ、ワクワクさが失われ、ただの人間くさい
2時間ドラマと化した印象を受けました。
その割りに上映時間は2時間超え。
余計な演出省けばもっとスッキリ纏まったんじゃないかなぁ。
それでも
意外な人に変装して堂々と潜り込むルパン、
落ちた銃を利用して敵を狙撃する次元、
つまらぬものを斬ってしまう五右衛門、
どれだけ優しくされてもなびかない不二子ちゃん等、
原作好きならクスリとするネタは随所にありますので
総合的に言うとまずまずと言ったところでしょうか。
みたらしのネタは笑いましたけどねw
五右衛門、いい役回りだった…。