項羽と劉邦

劇場公開日:2013年12月28日

解説・あらすじ

「楚漢戦争」や「項羽と劉邦の戦い」といった呼び名で知られ、秦王朝滅亡後の政権をめぐって紀元前206年から5年間にわたり繰り広げられた戦いを映画化。秦王朝末期、皇帝の暴政に対して反旗を翻した項羽と劉邦は、同じ目的のために連合軍を結成して共闘するが、項羽が恋人の護衛を劉邦に任せたことをきっかけに、2人の運命が狂いはじめる。やがて対立することになった2人は、互いの命を狙い、中国全土を巻き込んだ争いを繰り広げる。監督・脚本は「三国志」「処刑剣 14 BLADES」のダニエル・リー。

2011年製作/135分/中国
原題または英題:鴻門宴 White Vengeance
配給:イレブンアーツ・ジャパン
劇場公開日:2013年12月28日

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映画レビュー

2.0 コテコテ少年マンガ的項羽と劉邦

2025年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

単純

邦題をサブタイトル入りの『項羽と劉邦 WHITE VENGEANCE』としているサイトもある。ダニエル・リー監督ということでちょっと不安だったんだが、その不安はやはり的中。大筋では歴史に沿いながらも大幅にオリジナルな展開で、それはまあいいとしてもその展開や人物のキャラや演出が笑っちゃうくらいコテコテの香港映画ノリ。また項羽と劉邦挙兵後の話とはいえ2時間ちょっとに話を詰めこんだためダイジェスト感が強い。

本作の劉邦は珍しく『三国志演義』の劉備みたいに無能だけど高潔な善人キャラ。虞姫にほのかな想いを寄せるが、ラブラブの項羽と虞姫は全く気づかず、善人劉邦も特に行動は起こさないので、このテーマは特に深まらないまま消滅してしまう(ちなみに呂雉は登場しない)。項羽はひたすらイケメンで虞姫はひたすら美しいというわかりやすさで、他の人物もなんだかキャラがマンガ的。

裏主人公とも言えるのが范増と張良で、智者は智者を知るライバル関係に描かれ、范増の最期に張良が駆けつけて看取ったりするのだが、范増役のアンソニー・ウォンの演技があまりにも大仰でクサい芝居だ。鴻門の会でも漢文の授業で習ったような史実エピソードはそこそこに、なぜか范増と張良が中国囲碁?で勝負する展開となり、しかもそれがどういうわけか囲碁の形を借りた気功合戦みたいになって、范増「3四、黒!」ドカッ! 張良「グハァ!(と血を吐く)」みたいなノリになり、さすがに笑ってしまった。

韓信もアクション俳優のアンディ・オンが演じてるからか、軍隊を率いてるのに個人の格闘チャンバラばっかりで、アクション・シーンもなんだかカンフー映画っぽい。わざわざ劉邦の元に援軍要請に来て兵を得た韓信が、合戦では結局1人で戦ってて、だったら援軍いらねーじゃん!

最後は、あんなにいい人だった劉邦が史実通り粛清を始めちゃうんだが、一応死んだ范増が劉邦らを陥れるために残した最後の策という設定とはいえあまりに唐突。ちなみに実際に粛清した人が韓信しか登場しないため、劉邦は勢い余って張良・蕭何・樊噲まで粛清しちゃってる。まさにツッコミどころ満載の珍作だった。

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バラージ

3.5 虞美人草

2021年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

司馬遼太郎の小説で読んだが、これほど面白い作品はない、と思った。
豪の項羽、柔の劉邦というイメージだが、項羽が大好きになった。
項羽の妻、虞姫も美しく、納得のキャスティング。
有名なエピソードのいくつかは省かれているのだが、上映時間から仕方がないか。

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いやよセブン

3.5 壮大な歴史スペクタクルにはやや尺が足りず

2014年1月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

やはりこれだけの物語を纏めるにはあと一時間は尺が欲しいですね。
出来れば三部作か前後編にしても良いくらい。
おかげで多くのエピソードが割愛されているのが残念でなりません。
その一方で、尺の割りには良くまとまっており、抄訳と割りきって観ればなかなかの良作だと納得せざる有りません。
また、項羽のキャスティングが自分のイメージ通りなのもポイント高いです。
総じて画面の迫力や美しさは良く、この物語を手軽に楽しめるのにお勧めです。

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ブレイブ