「【”私達を苛めるな・・。人間こそが地球に害を成す、一番恐ろしき生き物ではないか・・。”悩める寄生生物や人間たちの姿を描いた深遠なテーマを描いた第二作。多様なキャラも作品に幅を持たせています。】」寄生獣 完結編 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”私達を苛めるな・・。人間こそが地球に害を成す、一番恐ろしき生き物ではないか・・。”悩める寄生生物や人間たちの姿を描いた深遠なテーマを描いた第二作。多様なキャラも作品に幅を持たせています。】
■謎の寄生生物「ミギー」を右手に宿した新一(染谷将太)は、人間からも寄生生物からも危険視される存在に。
そんな中、彼の住む東福山市は市長に”人類を減らした方が良いと主張する”広川(北村一輝)が当選し、寄生生物による支配が着々と進んでいた。
一方、人間の子供を出産した寄生生物の田宮(深津絵里)は、人類との共存の道を探るが…。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・第一作では、寄生生物の恐ろしさに焦点が当てられていたが、今作は【生態系のトップに立つ人間こそが、最も恐ろしい生き物ではないか?】という観点から描かれている。
■今作から登場した、多様なキャラ
一方、最強の寄生生物後藤(浅野忠信:ダントツの存在感である。)や、人間でありながらもサイコキラーで人間と寄生生物を見分ける能力を持つ浦上(新井浩文)、愛娘と暮らすスクープ記者倉森(大森南朋)など、魅力的なキャラも登場し、物語に幅を持たせている。
・男の子を産んだ田宮が、その子に”いないいないばあ””をして笑う我が子を観て微笑むシーンが印象的である。
ー そして、田宮が倉森に誘拐された我が子を助けるために、警官達の銃弾を浴びつつも、子を新一に託し、滅びるシーンは沁みた。彼女は人間との共存を望んでいたのに・・。-
■東福山市の市長になった広川(北村一輝)が、”人間が減れば、良い事が多い・・。”と言っていたが、実は彼が人間であったという設定も深い。
<今作は第一作の流れを踏襲しつつも、【生態系のトップに立つ人間こそが、最も恐ろしい生き物ではないか?】という根源的なテーマを根底に据えて描かれた点が、作品に重みを与えているのである。>
共感ありがとうございます。
深津絵里の存在感が際立っていました。
苛めるなという台詞が奥深いです。
残忍な寄生獣も所詮は人間に滅ぼされる種であることを
端的に示しています。
人間=人類の業の深さを感じる台詞です。
では、また共感作で。
ー以上ー