劇場公開日 2014年2月14日

「話は悪くないのだが・・・役者が上手すぎるのも考えもの」エヴァの告白 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0話は悪くないのだが・・・役者が上手すぎるのも考えもの

2014年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

誰もが生きることに精一杯で、誰もがしがらみとトラブルを抱えて日々を過ごす。そうして生き抜いた人々がアメリカの底辺を支えてきた。そう思える作品だ。

どん底から這い上がるため、足を引っ張り合いズルもする。油断したら、予期せぬ災いに何度でも巻き込まれれる。
そんな不遇な境地に陥るエヴァと、彼女の美しさに惹かれた男たちの物語なのだが、マリオン・コティヤール、ホアキン・フェニックス、ジェレミー・レナーの上手さだけが引き立ち、よく撮れているにもかかわらず、せっかくの時代背景とそこに生きる人々の存在が霞んでしまった感がある。
とくにコティヤールの美しさと存在感が際立ち過ぎて、懺悔の言葉に同情を覚えられないというのはなんとも皮肉な話だ。エヴァを守りリードしているはずの男二人も哀れなピエロに見えてしまう。監督の力不足がモロに出た。

マスター@だんだん