「神からエヴァへの試練」エヴァの告白 Alexaさんの映画レビュー(感想・評価)
神からエヴァへの試練
エヴァへの告白っていうタイトルはちょっとえ?ってなっちゃうので私なら「神」っていうのを入れたい。
結構暗い映画でシリアスな感じ。そこがすごくいいし雰囲気が出ている映画だった。
エヴァは容姿が美しいし、移住してきた外国人ということもあり周りからも気に入られる。とくに男性から。
ブルーノはやはり最初はエヴァの容姿から好きになった。けれど妹のために身を犠牲にしてまで頑張る姿やブルーノを頼りにしたり教会でのことからどんどん内面にも惹かれていったのだと思う。でもやっぱり好きでも利用したり、そんな自分に気づいておきながらやっぱりお金のためにエヴァを利用する。そしてエヴァと一緒にいたいためにウソまでつき彼女を引き止めておく。
エミールもエヴァに惚れたのは容姿、そして雰囲気から。なぜ彼女が身を犠牲にして働いているのかは途中まで知らなかったけれど、何かあるのは分かっていたはず。そしてブルーノの近くにいるということ。ブルーノは危険だと知っているエミール。しかし彼はコネがあるから彼女を救えるのは彼だけ。それは分かっていたと思う。エミールはブルーノのとは対照的にいい人として描かれていたけれど、過去に何かはあったんでしょう。
ブルーノとエミールは従兄弟で昔は仲が良かった。エミールはなんとかしてエヴァを危険なブルーノから遠ざけて自分と一緒にいてほしかった。けれどブルーノはエヴァを愛していた。だから手放したくなかった。だから実の従兄弟であるエミールをとっさにナイフで刺してしまった。エミールは誰も殺す気はなかったのに。
ブルーノとエヴァの恋愛というよりは、エヴァへのブルーノの愛という感じだったと思う。一番最後のシーンがすごく印象的だった。エヴァが妹と船で去り、鏡にうつるブルーノは独りで去っていく。お気に入りです。
エヴァの告白というタイトルだが、告白はどっちのシーンのことだろう。エヴァがおばさんのところで生きることについて語るところだろうけれど、教会で自分の行ってきたことを告白するところとも取れる。
悪いのはエヴァでもブルーノでも神でもない。