劇場公開日 2014年8月8日

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「いつまでも傍にいて、ドラえもん」STAND BY ME ドラえもん 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5いつまでも傍にいて、ドラえもん

2014年8月6日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

楽しい

幸せ

お馴染みドラえもんが初の3DCG映画に!
レンタルではずっと見ているが、たまたま試写会が当たったとは言え、ドラえもんの映画を劇場で観るのは久し振り。
藤子先生の遺作となった「ねじ巻き都市冒険記」を最後に劇場では観なくなり、その後声優陣を一新した「のび太の恐竜2006」が気になって観て以来。
劇場は子供や親子連れでいっぱい。
改めてドラえもんは、いつまで経っても世代を超えて愛されてるなぁと再認識した。

CGのドラえもん?…と最初は危惧したが、心配する必要ナシ。
考えてみればCGのドラえもんは昔からCMで見ているし、何より監督が「フレンズ もののけ島のナキ」の山崎貴&八木竜一コンビなので、クオリティはお墨付き。
特に感嘆したのが次の2点。
まず、タケコプターで空を飛ぶシーン。これは3Dという事もあってか、風を感じるような浮遊感。
そして、ドラえもんそのもの。あの光沢、あの質感…ドラえもんが本当に居たらこんな感じなのかなぁと思わずにはいられなかった。

物語は素直に感動。
ドラえもんの数あるエピソードの中でも特に泣ける名作エピソードをベースにしているので、感動しない訳がない。
それ以外の幾つかのエピソードもサブとして挿入され、ドラえもん好きならニヤリとしてしまう。
どのエピソードも、いつもの映画の大冒険ではなく、藤子先生の言う所のSF(少し・不思議)な日常物語なのも、より一層身近に感じる。

一番の泣きポイントは映画のクライマックスを飾る「さようなら、ドラえもん」〜「帰ってきたドラえもん」だろうが、僕は、しずかちゃんのパパの余りにも有名な台詞にじんわり。
藤子先生の人となりと、優しく温かい心が伝わってくる。
やっぱり、藤子先生偉大なり。

ちゃんと現声優陣が声を担当している点にも好感。
苦言があるとすれば、青年のび太=妻夫木の声がイマイチ。CMではあんなにハマり役なのに…。
それから、泣かせよう、感動させよう、という“演出”が気になってしまった。そこら辺、もうちょっと自然にならなかったものか。監督が山崎貴だから致し方ないか…。
だけどこの夏休み、親子で観るには持って来いの好編。

人生お先真っ暗だと嘆くのび太。
ドラえもんの助けを借りて、頑張れば人生明るく前向きに変えられる事を教えてくれる。
しずかちゃんとの結婚以上に、ドラえもんという素晴らしい友が傍に居て、のび太の人生はこの上なく幸せだと思う。

近大