アゲイン 28年目の甲子園のレビュー・感想・評価
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一球人魂
マスターズ甲子園って今年で20年目とか、本当にあるんですね、未だ活況の様です。
裏テーマが父と娘、それも離婚絡みで離れて暮らすという設定をだぶらせています。
父親の夢を追うという設定に父親を3.11の津波で死んだ消防団員としたのは巧みですね、思わず応援したくなります。
昔のチームメイトなら出場を快諾と思いきや、とんだ父親のスキャンダルが発覚し悩む娘、後半になって事の真相が明かされるがそれまではちょっとしたミステリー仕立てで関心を繋げてゆく構成はうまいですね。
父と娘ばかりでななく太っちょ父子も入れて、ホームランが伏線回収と予想通り。中井さんの娘との出直しもちらつかせてTheEnd、なんか続編もありそうですね。
個人的には境遇も違うし、団体スポーツにも縁が薄かったので共感を呼ぶ感動作という程の印象は持てませんでしたので低評価、悪しからず・・。
昔の仲間に触れる機会はいいものだ
青春・・・うるうる来るねえ
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30年前、地方大会決勝まで進んだ野球部。
しかし直前に部員が暴力事件を起こし、辞退して甲子園を逃した。
女子マネージャーを押し倒して妊娠させたという噂だった。
しかしその部員もマネージャーもすぐ退学し、真相は不明確なまま。
30年が経ち、その野球部員は死んだ。そしてその娘の大学生が動き出す。
野球をしたかった父に代わり、OBらをマスターズ甲子園に誘う。
娘は最初、父の退部の話も知らなかったが、徐々に知ることとなる。
集まったOB達にも、その娘ということがバレ、一部から反発を食らう。
ところがそこへ当時の女子マネージャーが登場、真相を明かす。
他校の生徒にレイプされたのを、その部員がかぶってくれたとのこと。
そうしなければ、仲間の部員らが他校の生徒を襲撃してただろうから。
こうして誤解が解け、このOBチームは地方大会で優勝、甲子園へ。
甲子園では負けるが、試合後恒例の家族キャッチボールを楽しむ。
OBで例の部員と同級生でキャプテンだった中井も娘とキャッチボール。
離婚で娘とも疎遠になってたが、そこに家族の絆を取り戻せた。
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何か甲子園の夢って段階で、序盤からうるうる来てたわ。
忘れた思いを蘇らせ、おっさんが童心に戻って野球。とてもいい。
今年は明日開催されるらしい、大阪はPLが出る。見に行ってみる予定。
おっさんらの青春、いいねえ。
人生、勝負にしっかり決着をつけて次に打ち込め
高校野球ファンなので、28年目の甲子園というサブタイトルに惹かれて鑑賞した。本作は、夏の全国高校野球選手権・地方大会で、部員の不祥事で決勝戦を辞退した高校球児たちが、28年の歳月を経て、元球児たちの祭典であるマスターズ甲子園に再挑戦する物語である。
主人公の元キャプテンと親友が、親子、友情、仕事などの問題に悪戦苦闘しながら、マスターズ甲子園での戦いを通して、其々の答えに辿り着く過程を熱く描いているが、単なる甲子園出場の夢実現物語ではない。
甲子園に出場できるのは地方大会優勝校のみである。殆どの出場校は地方大会で負けて甲子園出場への夢を断たれる。そういう背景から、高校野球で負けることの意味を強調した作品は多いが、本作はいささか異なる。
本作の良さは設定である。マスコミ報道で、不祥事で甲子園出場を辞退する高校が取り上げられることは少なくない。本作はそういう球児達を主人公にした今日的でリアルな設定であり、負ける以前の勝負することの大切さを浮き彫りにしている。さらに、甲子園に再挑戦する面々が様々な問題を抱えているという設定も良い。甲子園出場という勝負に決着を付けられなかったことが、その後の彼らの人生での勝負に悪影響を与えたことが推察できるからである。
本作の山場はマスターズ甲子園であるが、そこに辿り着くまでの主人公達の心理が丁寧に描写されている。勝負することさえ許されず封印した夢の扉を開けて再挑戦するのは容易ではないことが実感できるストーリ展開になっている。
全体的に見ればベタな作品かもしれない。しかし、設定とストーリ展開が良く、“人生の其々の勝負にしっかり決着を付けないと、次の勝負に打ち込めない”というメッセージがストレートに心に響いてくる。題材になっている高校野球のように、荒削りでも、キラリと輝くところがあれば面白い作品はできるという好例だと思う。
原作は未読。重松清の小説は好きなので、重松清っぽいなぁと思った。 ...
負けて前に進む
波瑠と中井貴一が!
親子の愛情に涙した。
原作重松清か、こりゃ泣けるに違いない。 マスターズ甲子園なんてある...
様々な許しで氷が解けていく!!
君は、お父さんとキャッチボールしたことない?
映画「アゲイン 28年目の甲子園」(大森寿美男監督)から。
ストーリーは、だいたい想像がついてしまったけれど、
やっぱり、私は「野球」が題材の映画が好きだと、再認識した。
特に、基本中の基本と言われる「キャッチボール」は、
相手の胸をめがけて、取りやすいように投げるだけ。
これは「おもいやり」にも繋がる動作として、私は好きだ。
だから、元高校球児役の中井貴一さんが、主人公の女性に訊く、
「君は、お父さんとキャッチボールしたことない?」という台詞を
今回の「気になる一言」に選んでみた。
物語のラストで、元高校球児たちが、憧れの「甲子園」で、
「自分の大切な人とキャッチボールをする」シーンがある。
それは親であったり、妻であったり、子供でもよい。
この人とキャッチボールをしたいな、と思う人を選んで、
恥ずかしくて、なかなか言葉にできない「いつもありがとう」や
「あの時はごめんな」という気持ちを込めながら、
ただただ「キャッチボール」を何回もするのであるが、
それが、なぜか私の胸を打った。
経験のない人たちとのキャッチボールは危ない、と感じていたし、
どこへ投げてしまうか、それを私が捕れるか心配だったのだが、
そんなことは小さなことで、普段、会話の少ない大切な人と、
キャッチボールを通じて、気持ちを重ねることが大事だと知った。
どんなボールでも、心を広げて受け止め、相手には優しく投げ返す。
ただそれだけの行為が、相手との心のキャッチボールに繋がり、
次第に、お互いのわだかまりが解けていく、
私の涙が溢れた原因がここにあった気がする。
私は「キャッチボールするシーン」に弱いなと言うべきだろうか。
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