「濃密」家族ゲーム hyvaayota26さんの映画レビュー(感想・評価)
濃密
いまの視点で見ると、家族や友達との距離感が近くて濃密。殴り合ったり、顔を近づけたり。有名な横並びの食卓も、視線は合わないけれども距離は近くお互いが触れ合っている。
当時としては無機質な高層マンションという設定なのかな?湾岸にタワマンの並ぶいま見ると、なんて素朴で地に足のついたマンションかと思う。周りも空き地があり、土があり、生活の匂いがする。
食卓をぐちゃぐちゃにしたあとに、これをお母さんが一人で片付けるのかなあ?と思ったら、家族全員で片付けていてほのぼのした。残ってたワイン飲む気だし。
夕食にワインなんてずいぶんしゃれてたのでは。でも色が薄くて味がしなそうなワインだ。
松田優作がずっと持ってる植物図鑑は、私が子どもの頃に読んでいたやつだ!父は知ってて買ったのだろうか?
伊丹十三は半熟目玉焼きのエッセイがある。吸わないけど。食卓の前のスライドするワゴンに感心した。便利。
全体的に面白い映画だった。今の時代を森田芳光はどう描いただろう。SNSには友達のように仲の良い家族であふれている。幸福そうで、それは悪いことではないように思うけれども。
コメントする