「大衆向け娯楽作品」チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
大衆向け娯楽作品
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総合60点 ( ストーリー:50点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
戦車に乗って登場したり、ひどい発音の中途半端な英語でわざとらしい登場をするアメリカ帰りの教授がいたり。前作に引き続いて、人の生命を扱う話なのに演出が軽くてくだらない。
人を上手く操って特定の日に家に集めて、重水を入れ替えて地下に閉じ込める。病院のシステムに潜入し自分の計画に沿って自由に操る。そんなことは机上では出来たとしても実際に実行するのは大変だけど、それを実行できる犯人像というのが長年母親の介護をしていた記者一人というのには全く説得力が無い。犯人側を追い詰める推理も中途半端だし、犯罪作品という意味ではたいしたことはない。
薬の認可と副作用で苦しむ人々という主題はいいのだが、その描き方が軽薄だし強引。『ケルベロスの肖像』という大仰な題名といい、無理な犯罪を絡めてくる展開といい、深刻な作品というよりは大衆受けを狙った娯楽作品という点では前作と代り映えしない。そしてこのような路線は映画として質が高いとは思わない。前作を見た時点でもう次は観るのはやめようと思っていたのに思わず観てしまったが、やはり自分の趣味には合うものではなかった。
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