花咲くころのレビュー・感想・評価
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【内戦、紛争が続くジョージアで、厳しい日々を送りながらも、成長していく美しき少女2人の姿を描いた作品。】
■1992年春、ジョージアの首都・トビリシ。
父親が”ある理由”で不在のエカは母親と姉との関係が上手く行っておらず、父親のいない理由を言わない母には、反発心を抱いている。
親友のナティアの家庭はアル中の父親のために荒んでいた。
ある日、ナティアは好意を寄せられている少年・ラドから弾丸が入った銃を贈られて…。
<ジョージア映画を観たのは、初めてだろうか。
二人の少女、エカとナティアは厳しい時代の中、深い絆で結ばれている。
彼女達の、表情や姿がとても美しいのが印象的。
戦争や暴力の不毛さ、女性の権利を訴えかけ作品でもある。>
ジョージアは美女大国?
出てくる女性と
映像がとてもきれいでした。
そして、思春期独特の
優しさと自己本位などの相反するさまざまな内面も同居している。
社会も家庭も混乱していて
矛盾も、諦めも、哀しいこともいっぱいだけれど
花咲く頃の少女はとても美しい。
ふたりの少女
その国その時代、一部を極端に誇張することなくありのままを映し出し描いている。二人の主役は演技初挑戦というのが驚愕、素晴らしい。またクリアでナチュラルな映像が良い、雨の場面のカメラワークなど圧巻でした。
2018年度ベストムービー!
テーマは暗く重いけど、今年最も忘れられない作品となった。主人公エカとその友人ナティアを演じた二人が素晴らしい。
二人が雨の中を駆けていくシーンが美しく、エカのダンスが力強く感動的であった。名作である!
女性の地位向上と幸福への願い
旧ソ連から独立したばかりの当時のジョージアの首都トビリシで暮らす14歳の二人の少女エカとナティアの成長と友情を中心に展開する物語。社会は不安定で貧困が広がり、二人とも家庭に問題を抱えている。それだけでも逆境と言えるのに、二人とも男性による理不尽な仕打ちを受けても、支え合って乗り越えようと努める。いつの時代もどこでも、女性は男性の思い通りにされてしまうことが多いのだろうか。それは過去から現在の一部に残る男尊女卑の悪しき慣習に起因するものであろう。題名の花咲くころ、まさに青春の入り口に差しかかる少女たちにとっては、それは幸福への障害以外の何物でもない。女性が尊ばれる社会の実現。この映画の制作者とこの映画に共感した観客の強い願いであろう。
現実の少女を描いた佳作
ジョージア(グルジア)という、あまり馴染みのない国の物語だけれども、その国に暮らす少女たちの心の動きは、背負った地域や時代背景が違えども、日本の少女たちにも通ずるものだ。
少女を描いた映画として佳作だと思う。
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