劇場公開日 2014年12月6日

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「危機感のない蛇足話」宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 危機感のない蛇足話

2025年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

総合:40点 ( ストーリー:30点|キャスト:60点|演出:40点|ビジュアル:80点|音楽:75点 )

 あまり状況がよくわかっていないのだが、本来の話は地球を救うために1年以内にイスカンダルに行って帰ってこなければならないはず。それなのに帰りの途上で本筋とは関係のない話が進んでいる。この話、果たして必要だったのだろうか。蛇足感しかなかった。

 それでいて地球を滅ぼそうとした敵といとも簡単に仲良くなるし、次の話で地球を滅ぼすために出てくる敵が秘密兵器と共に早くもここで見切り発車して出てくるし、脚本はもう無茶苦茶です。
 そして地球滅亡の危機を背負って出撃した乗員たちのはずなのに、まるで深刻さがない。これは青春劇なのかという軽いふんわりした日常生活をおくり、戦友が死んでも何事もなかったかのように笑顔で会話を楽しんでいる。彼らは滅びる寸前の地球を救う最後の希望を託して選抜されて命懸けの任務を遂行する最優秀の軍人たちではないのですか?
 戦争を知らない平和な時代にどっぷり浸かって生まれ育った製作者たちのせいなのだろうが、この軽薄な演出はどうにも好きになれなかった。それを考えたら50年ほど前の第一作目が制作された時代は、まだ直接戦争を知っている人たちが大勢生きていたがゆえの危機感と深刻さがあったように思う。

 良い点としては、映像技術の発展により映像の質感は著しく向上していた。音楽も昔の有名な曲をそのまま引き継いでいるのも良かった。

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Cape God
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