「●その切なさをどの音にも込めろ。」ソウルガールズ うり坊033さんの映画レビュー(感想・評価)
●その切なさをどの音にも込めろ。
アボリジニの戦い。姉妹たちのサクセスストーリー。それを支える家族や男たち。これだけ欲張って、マルッとひとまとめに魅せるのがスゴイ。しかもこれ、実話ですから、ってぶっ飛ばされる。
「カントリーもソウルも歌のテーマは喪失だ。カントリーはあきらめて故郷に帰る。しかし、ソウルは失ったものを求めて必死に手を伸ばす。」なるほど。その歌声は、まさにアボリジニや黒人たちの魂。思わず拳を握り締める。胸が熱くなる。ステップ踏まずにいられない。
オーストラリアの「同化政策」は、1969年まで続いたという。肌の白いアボリジニの子を政府が連れ去って白人として育てたり、アボリジニの女性に強制的に白人の子を産ませて純血アボリジニを絶やそうとしたもの。別名「失われた世代」。
クライマックスのヘリのシーン「黒い手で…」ってのは、それだけ根が深いってことなのか。ちょっと残念。
しかし、彼女たちはタフだ。どいつもこいつも、攻撃こそ最大の防御なりって感じで。
白人の街に乗り込む。切り抜き記事に人生を賭ける。戦地で男を魅了する。女は強い。
Boom boom boom ! Give me some of that sweet soul music !
蛇足だが、ケイがちょっと大柄な貫地谷しほりにみえるのは、オレだけか。
コメントする