劇場公開日 2015年7月18日

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「人生にはカナシミも必要」インサイド・ヘッド talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0人生にはカナシミも必要

2024年9月24日
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鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
友情の島が広がって、ケンカの部門もできた。

本当の歓びは、悲しみ(哀しみ)の反面なので、人生には歓びだけでなく、時として悲しみ(哀しみ)も必要なのかも知れません。

もちろん、人生のエッセンスは、ヨロコビが司(つかさど)る「歓び」であってほしいものですし、そうあるべきものでしょう。

しかし、歓びと悲しみ(哀しみ)という複合的な体験だけが、人を人たらしめるものなのでしょう。
そう思います、評論子は。

最後の最後のヨロコビとカナシミとのタッグは、そのことを物語って、余りがあったと言うべきでしょう。

そして、ただ、親しいだけの友人から、時には(わだかまりを残すことなく)ケンカもできる―。
冒頭の映画のことばは、そんなライリーの内面的(精神的)な成長の、いわば「証」(あかし)として、本作では枢密な位置を占めるのではないかとも思います。

人生には喜びだけでなく悲しみ(哀しみ)もエッセンスとしては時に欠くことができないものであるということの教示的な一本としては、なかなかの佳作だったと思います。

(追記)
それにつけても…。
「歓び」のはずなのですけれども。
困り果てたときのヨロコビの顔(表情)が、評論子には忘れられません。
その点も、佳作の評点には加えて考えています。

(追記)
人が生きていくうえで様々な体験をし、そのことによって彼(彼女)のヒトとしての精神構造が複雑になればなるほど微妙な調整が必要になることでしょうから、必然的にスイッチの種類・数は増え、それゆえ操作卓の大きさ自体も、それまでの小さなものでは間に合わなくなることでしょう。
(それまではオンかオフかの二者択一のトグルスイッチで済んでいたものが、微妙な調整ができるスライドスイッチに換わるということもあるでしょう。)
司令部の操作卓が一段と大きくなったことは、たぶん、そんのことの謂(い)いだと受け止めました。
評論子は。

talkie