「題名とは裏腹に残酷」バービー(2011) 作品に向き合うゆき平さんの映画レビュー(感想・評価)
題名とは裏腹に残酷
うむ。こりゃあ酷い話だ。
理由があるとはいえ、その後を考えるべき。もし知ってしまったらどれだけ絶望することか…。
今作は子どもの憧れを残酷に描いていて微笑ましさがありながら、どこか嫌な雰囲気がある作品。
とにかく、〈キムセロン〉の実の妹である・〈キムアロン〉が小憎たらしい。
憧れの夢を叶えるために媚びるし、ぶりっこするし、ちょっと「クソガキ」と言いたくなり、ニヤニヤとちょっとした怒りがある。
だけど、今作はそんなクソガキだが、秘密が途中で明かされ、憧れのアメリカへ行くことが決まるのだが、嬉しさはなく、ひたすら心が痛くなる。
しかも、クソガキが憧れのある純粋な少女となるから、なおさら。
とにかく辛い。
姉の方でも友情ドラマのサブストーリーがあるが、こちらも「またね」とは言えなく、本当の意味での「さよなら」に変わる。
とにかく姉の立場で考えたら耐えられないし、希望がない終わり方。
いや、今作が希望の作品なのかもしれない。
施設の管理人的な人が途中から良い人みたいになってるのはちょっと鼻につくし、テンポは悪いが、良い作品なのでレンタル屋で見かけたらぜひ見てみてください。
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