劇場公開日 2013年11月29日

「命を頂いて生きてゆく」ある精肉店のはなし 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0命を頂いて生きてゆく

2017年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

命を頂いて生きていることをもう一度見つめ直すドキュメンタリー。

命から食べ物にする過程もさることながら
残った皮を太鼓にしてゆく過程も興味深いし
被差別部落の歴史にも触れていて、
生きてゆくことの二重の罪、
他の命を頂いて体を維持し
他を貶めることで己の優位を保とうとする
人間というものの二重の罪を深く感じました。

その中で人の命を育む仕事(食肉業者)としての
矜持を持って生きて来た人々の
淡々とした日常に、ただただ頭が下がる思い。

で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

私は皮革製品の販売をしており、
食べるという以上にもっと沢山、
牛さんの命の恩恵に預かっているので、
このドキュメンタリーは観ておくべき作品だと思って鑑賞。

牛さんが生きている時に、柵や檻に引っかかって
ちょっと擦りむいて出来たような小さな傷に
文句を言う様な罰当たりな客には
もう何も売りたくない気持ちになりました。

@お勧めの鑑賞方法は?
今は自主上映が主流になってますが
チャンスがあれば是非ご覧ください。

星のナターシャ