「JTとアフレックが共演するその意味を考えよう」ランナーランナー しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
JTとアフレックが共演するその意味を考えよう
オレの去年のアルバム最多ヘビロテは今回主演のJTの「THE 20/20 Experience」で、収録曲の「Suit & Tie」、「Mirrors」、「Tunnel Vision」は死ぬほど聞いた。
対するベン・アフレックは、個人的には何の思い入れもないが、「アルゴ」でハクがついて、いまやケツ顎と呼ぶに呼べない存在。
本作の公開は、全米は去年の10月。両者、ノリノリの状態である。(JTでいうと、すぐに出た「20/20 Experience 2/2」で少しケチがついた、という印象はあるにはあるが)
ところが、日本公開は翌年の2014年の11月。もうこの時点で映画のデキを期待してはいけないのだ。
なので、本作の楽しみ方は、まあ、俗っぽく言うと、イケメン新旧対決、という体をなす映画、と想定して臨むことにある。デキが予想外によければ、びっくり御の字、というわけだ。
本作、デートムービーらしく、しっかりきっちり、感情すっ飛ばし、90分で映画は終わる。それは問題ない。デートムービーであることの作りであるのは間違いない。
だが、スター映画になっていない、というか、アイドル映画になっていない。
こういっては何だが、JTは「ソーシャル・ネットワーク」は儲け役、だが「TIME」は典型的なデートムービー兼アイドル映画として、きっちり役目を果たしている。
そう、「TIME」にならい、本作もアイドル映画に徹せなければならなかったのだ。
JTの役者としてのキャリアはまだまだだし、アフレックが敵役ならば、もっと胸を借りて、アイドルらしく、またアフレックはエロ気ムンムンで行かないとダメなのである。
この時期のティンバーレイクとアフレックの共演で、デートムービーとして、作ってるくせに、それがない脚本や演出ははっきり言って、クズである。