「名作」アデル、ブルーは熱い色 Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)
名作
エマ。男性的な短い金髪をブルーに染めて、同じブルーの瞳で、電撃的な流し目。陶器のような白い肌。エロチックな肢体。
商売気なしの学生アーティストのエマは、ブルーがよく似合う。
ハイクラスで育ったエマの魅力は、「理想を求める気品」。まだ一流のアーティストではなくとも、彼女が彼女自身であることが最大の魅力。
一方。
アデル。めくり上がる唇がセクシーな美人。褐色の肌と瞳。ナチュラルなクシャクシャの髪。
文学と子どもを愛し、料理上手。地に足の着いた労働階級。
彼女の魅力は、「しっかり生きる実質さ」。
アデルのアップの長回しが多いせいか、彼女の食欲、睡眠欲、そして性欲に始終シンクロさせられた。
それぞれの家庭の夕飯のメニューや、スパゲッティの食べ方で、生活水準の違いと、階級社会をまざまざと見せつけられる。
一時はその壁を軽々と乗り越え、強く結ばれた二人だか、やがで訪れる愛の終わりのやるせなさ。
アデルに、文筆活動をしていってもらいたい。
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