「文化の歴史を俯瞰する不死という視座」オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ くつむしさんの映画レビュー(感想・評価)
文化の歴史を俯瞰する不死という視座
久々の復習。「芸術は長く人生は短い」故の強欲はやはりこうして美しく描かれるべき。二人の内外に完璧な美しさとラストのコントラストは「代償」を支払うことは創造者、享受者ともに免れないということのメタファーか。ジャームッシュのような才能が、アーカイヴのつまみ食いではなく全てを味わい尽くすことに憧れるのは当然かもしれないが、我々凡人には本質的価値を解しない者への容赦ない軽蔑に見えもするので、矮小な自己を受け入れ難い向きには不快な映画かも知れないね。
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