ほとりの朔子のレビュー・感想・評価
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どこかで誰か分かってくれる人がいる
原発反対
ヨーロッパ旅行に行くという伯母水帆の家に遊びに行き、叔母海希江(鶴田真由)とともにそのまま2週間過ごすことになった朔子(二階堂ふみ)。伯母水帆に惚れていてアッシー君を務めているという兎吉(古館寛治)が水帆を空港まで送ってゆく。
兎吉の娘辰子(杉野希妃)とも再会し、兎吉の甥である孝史(太賀)とも知り合う。なんやかんやで親族の説明みたいな序盤(覚えきれない)が過ぎ、朔子と孝史のラブストーリーかと思えば、そうでもなく、周りの恋愛関係の日常みたいな作品。兎吉の仕事はビジネスホテルを装ったラブホテルの支配人。高校生の孝史もそこでバイトしている。チンピラあがりの父親が嫌いで一人暮らしをしている女子大生辰子も不思議な存在。
それでも福島原発反対という裏テーマがあり、孝史はまさに福島からの避難民であるような立場だ。不登校の孝史に対して同級生の女の子が接近してくるものの、デートの誘いではなくて反原発集会の発言者として誘っただけみたいなエピソードも。
二階堂ふみが気に入らなければ面白くないかもしれない。
大人に近い少女のひと夏
18歳、ひと夏のほとり
深田晃司監督の作品は『淵に立つ』が初めてだったので、本作は意外な新鮮味があった。
勝手にヘビー級の人間ドラマの監督と思っていたので、こんなに瑞々しい青春ドラマを手掛けていたとは!
何だかイギリスかフランスの映画を観ているようだった。
避暑地を訪れた少女。ひと夏、淡い恋…。
こういうの、イギリスやフランスの映画でよくあるではないか。
避暑地と言っても、大層な所ではない。
小さな町。
でも海辺で、山にも近い。
ちょっと車を走らせると、生活に何の不便も無い町中でもある。
観ながら、いいなぁ~、こんな所でのんびり過ごしてみたいなぁ~、と思った。
ロケ地が気になり、エンドロールで確認してみたら、千葉のようで。
本作はズバリ、二階堂ふみを見る為の映画。
その魅力は惜しみなく。
露出の多い夏服や水着姿は目の保養。
赤いワンピース姿で山の中の河原で足を入れ戯れるシーンは、官能的でもあると同時に神々しさすら感じた。
やはり彼女は本作のようなインディーズ作品でこそ輝く。
話としては、何か大きな出来事など起こったりしない。
大学受験に失敗し、意気消沈の朔子。叔母に連れられ、過ごす2週間。
その様を淡々と描く。
かと言って、癒しやユル系やスローライフムービーではない。
叔母、その知人ら愛情入り交じりの関係。
援助交際。
大人への反発。
仄かに想いを寄せ合った少年と駆け落ちという名のひと晩の家出…。(複雑な境遇や心境の相手役の太賀の好演も光った)
少女少年が過ごしたひと夏のほとり。
少しほろ苦く、心地よいものだった。
少々蛇足に感じてしまったのは、脱原発運動、福島からの避難民である太賀の設定などの3・11の傷痕。
ひょっとして、深田監督が本当に描きたかったのはこちらなんじゃないかと…?
これらだけ妙に本筋から浮き、どうせなら別の作品で真っ正面から挑んで欲しい。
懐かしい夏休みを思い出したくなったら
会話ってジェットコースターなんですよ。
会話って意外と噛み合わない、噛み合わせない
更に言葉に感情の起伏を盛り込みさらに比喩なども廻る寿司屋のごとくに盛り込まれたら聞いてるほうは疲れるし喋ってくれなくなる事を知ってる人は会話を上手く使う人。目標や夢を持つことが全てではないと思う私は毎日毎日静かに本を読み映画を見て少しのお酒と少しの娯楽で生きて行ければ良いと考えてます。
親父が中学生の女子との性交渉を買うとかは正直、男性の私でも気持ち悪いし、また中学生の女子も気持ち悪い。お金が必要だから身体を売るは少し寂しい。需要と供給の話からいくと、この先も無くならない話だと思う。この作品には出てはこなかったっが、大麻やその他の薬系も私は嫌いだが、この辺りもなくならない気がするなぁ〜。大学生の教授辺りが賢く上手く使い分けてそうな気もする。お金は自分で稼ぐ物だから
自分で自分を売っても良い気はするが、同じ売るなら
賢く上手く売って欲しい。ただただ時間潰しの犯りたいだけの親父にはもっと上手く対応することで違った対価を得ることができるのではないかと思ってしまう。安売りは良くない。この作品の気になるポイントはまだまだあるのだが。主人公朔子、二階堂ふみさん
は嶽本野ばらさんの初期作品のファンだと何かで読んだことがある。そんな二階堂ふみさんだから二階堂ふみさんの一挙一動に息を殺すぐらいの勢いで見る。聞く。見る。感じる。朔子は優しい。そして孝史を演じる太賀さんがまた見てる側の想像力を膨らませてくれる。素晴らしい。孝史は福島出身。原発問題は複雑で本当に難しいと思う。太賀さんはいい役者さんだなぁ〜とまた思ってしまった。私の低い文才力ではなかなかまとめきれない。しかしこの作品は本当に良い。
もしこの作品を見て暇だな〜とか、なんだ何もおこらないなぁ〜とか感じる人は、もしかしたらこの作品の中に出てくる、あの人やあの人の感じだろうなぁ〜と
思ってしまう。役者さんの芝居と撮影と脚本・音楽と
監督さん。皆様良い仕事をし良い作品を作って頂き感謝感謝です。必見ムービーです。
4:3 夏休み 大学浪人の二階堂ふみ
二階堂のもっさりした水着ビキニとワンピース
鶴田さんもパレオ水着
彼女よりタカシ君の方が主役っぽい
おばさんが研究してたからってエンディングにインドネシアの音楽を持ってこられても。
自分の事(自国の事)は本人より他人のほうがよく分かるってことか。
原発を絡めてくる
血のつながりのない叔母と田舎に行って数日過ごす。 叔母の地元だけに...
静かな余韻
19歳
ミニレビュー
秘密を隠しながら心のバランスをはかって生きている
自分の先のことがわからないと主観的に感じることが続くとき。自分にとっての非現実な環境に身をおいて、違う世界で生きる人々や景色に触れて過ごす。ふと、冷静、かつ、客観的に自分自身を見つめなおすきっかけになり得るものなのかもしれない。自分の選択でそうしたとしても、自分の選択ではなくそうなってしまったとしても。
朔子(さくこ)の物語であり、孝史(たかし)の物語だったなあ。
電車、町並み、家、川、海、砂浜、道。。。
乗ってる、歩てる、走る、座っている。。。
話している、聞いている、黙ってる、考えてる。。。
電車の音、蝉の鳴き声、車の通過音、波の音、風の音。
シーンの余韻や間(ま)を味わえる作品。
登場人物の心の揺れ、感情が、佇まいや景色、聞こえてくる生活音の中に身をおいて、ゆっくりと深く沁みてくる。
純粋な18才の若い男女が、それぞれの故郷や家族とは違う環境に身をおきながら出会う人々との触れ合いを通して、人知れず悩み、考える物語。
映画「ほとりの朔子」。
人間って、しら〜と、ドロドロしてますなあ。
そうやって人間は人知れず心のバランスを取りながら生きているんだろうなあ。
秘密を隠しながら。
二階堂ふみさんの魅力が分かる映画
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