ほとりの朔子のレビュー・感想・評価
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二階堂ふみのアイドル映画
二階堂ふみのアイドル映画として申し分ないし,いわゆる青春映画として自然で面白い.この人の「スゴい演技」を出そうという監督ばかりになると楽しくないしね.
二階堂ふみさんの魅力が分かる映画
二階堂ふみさんがほとりで水遊びをするシーンや、家でくつろいでいる様子などから”かわいさ”を感じることができる作品です。
二階堂ふみさんといえば一風変わった役が多いので、可愛らしさを感じるにはもっていこいの作品だと思います!
内容は、大賀くんと二階度ふみさんの恋愛はどこかもどかしくてとても良かったです。
中盤で出てくる原発問題などは意外とドロドロしていて、最後に少しモヤモヤした気持ちが残ります。
赤いワンピース
湖に足を踏み入れるシーンの美しさにため息。
このシーンだけでも観る価値ありそう。
朔子の目にもやられた。
いい顔するんだよね。
赤いワンピースが似合いすぎ。
さて、作品は福島原発問題を提起しつつ、人により立場があり、考えも意見もそれぞれあるし、弱い立場だと決めつけて可哀想と思い込むな、と。
ひと夏の、エスケープ。
ひたすら走ってきた朔子には必要な勉強にしない、夏休み。
きっと来年は希望の学校に入り、やりたいことを手に入れるね。
ラストシーンの駅長回し、よかったです。
美しい夏の終わりを感じました。
電車で帰るっていうのも夏休みが終わった様子がよく伝わりました。
青春のほとり。
この作品で、ごくごく普通の二階堂ふみに出逢えた気がする。
主人公・朔子の性格もそうなのだろうが、どこかホワンとして
いて柔らかい。どこにもまだ属していない18歳の頃の女子を
自然体で演じているのが好ましい。過去の作品で、
アバンギャルドな彼女しか観たことがない人にお薦めの作品。
大学受験に失敗した朔子は叔母の海希江と共に、旅行で留守に
する伯母・水帆の家で夏の終わりの2週間を過ごすことになる。
とりたてて事件など起こらないその期間、周囲で波立つ大人達の
恋愛や争いを傍観しながら、朔子は福島から避難してきた高校生
の孝史と距離を縮めていくのだったが…。
川のほとりに立ち、小石を投げいれると波紋が広がるのを利用し、
一見静かな水面でもその水面下では様々な葛藤が繰り広げられて
いることを示唆する巧い演出。あからさまに本音を言え(わ)ない
日本人ならではの心の叫びが、孝史の演説から強く伝わってくる。
これからの人生で、なにを由とするかは、彼らの選択次第なのだ。
がんばれ、18歳。
二階堂
どこでも起こりうる日常を描いた、でも、いやだからこそ、それぞれの渦巻く感情が生々しい映画だった。
それを少年の無垢さと、何よりも二階堂ふみの美しさが中和する絶妙なバランス。
でも原発問題への言及はもう少し控えてもよかったかな。
二階堂ふみを見るだけなら単純に美しい映画だけど、意外に生臭さが残る映画。
ほとりに立って、何かを思う。
本来の二階堂ふみはこういう演技を一番得意としているんじゃないかな、と思います。園子温監督とタッグを組んだ時のアバンギャルドな彼女も面白いけれど。
でも、このほんわかした彼女も良いですよ。とても良い。好みの演技で言うなら自分は断然、朔子を推します。
で、この朔子の飄々とした佇まい、誰でもない、からっぽ、主体性のないスルスルとした性格と気まぐれな行動が、この映画の方向性を決定づけてるように思います。
あの、何て言うんでしょうかね。彼女は主人公ではあるんだけども、能動的じゃないんですよね。彼女が物語の起点にはならない。彼女は基本、傍観者。エピソードの当事者にならないんですよ。周囲が周囲の事情で動いて、それに彼女が乗っかるみたいな。
人と人の間をたゆたって、自分を主張せずに、すーっと流れに身を任せるというか。
勿論、彼女の育った環境というか、バックグラウンドやルーツは明かされますよ。でも、そこと彼女の性格は直結しないというか。あくまでプロフィールというか。
まあ、「朔子は自分がない」「朔子は自分を持ってない」みたいな言い方にしてしまうと語弊になってしまうし、何もしてない、何も考えてない、てことはないです。ちゃんと自分の考えで動いて、自分の言葉で喋ってる。ただ、自我をそこまで突き通して強く何かを主張する!みたいなものは持ってないんですよ。最後まで持たない。バカではないし、色々思うところはあるんだろうけど。
それが彼女の本質というか。その時その時のタイミングであったり空間だったり出逢った人だったりの、それらに同調していくというか。
委ねるというか。
そして。そんな朔子ではあるんだけども、最後の最後に、彼女がちょこっとだけ何かに気付き、ちょこっとだけ何かを掴みかけるんです。その手触りはハッキリとはせず、不明瞭なものではあるんだけれど。
そうやって、自分からほとりを去って行く。
こういうぼんやりとした終わり方、自分は嫌いじゃないです。でも気になるのは、朔子はあのほとりから、これから何処へ向かうんでしょうかね。
その後があるなら、ちょっと覗いてみたいです。
いろんな視点からの青春映画
面白かった。ただの青春映画かと思っていたがいろんな視点からいろんな物をぶっこんだり登場人物の観点を言葉だけでなく場面や空気感などで伝えるのがうまい映画だなと思った。劇中でも言われていたが自分のことを自分がどれだけ理解しているか、外の人の方が理解できていることもある。すごく納得できました。
主役の二階堂ふみは今年の『ベスト ニヤリ賞』受賞、最有力。
ここ最近ブッ飛んだ役柄が多かった二階堂ふみが
予期せぬ挫折を味わった主人公・朔子を演じています。
…非常に良かった。
本作は大学受験失敗を切欠に「大人と子供のほとり」で足を止めざるを得なかった朔子が、
周りの人(特に「大人」)の行動を通して『分かっていく』過程を描いています。
その過程で変化する朔子の心境、仕草、行動。
緩やかな変化だが、話の冒頭と比べると結果的に劇的な変化。
その緩やかだが劇的な変化を自然に表現していた、
二階堂ふみの細かく豊かな演技力…非常に良かったです。
傍観者である朔子は『分かる』と同時に『捨てる』。
彼女がいつの時点で『分か』っており
いつの時点から明確に『捨て』始めたのか。
本作を観終わった後
そのような観点で振り返ってみても面白いと思います。
朔子が既に『分か』っていることを
観客に対して明確な表現として出したニヤリ顔!!
これは必見です。
早くも今年の『ベスト ニヤリ賞』受賞、最有力候補です。
現時点では
渋谷「シアター・イメージフォーラム」一館のみ上映。
ただ、わざわざ探して行って損は無いと思います。
オススメです。
好きなところまとめ
・湖のほとりで佇む朔子の圧倒的な美しさ(正直、このシーンだけでもお釣りがくる映画だと思います)
・何気ない日常を切り取っていて穏やかに鑑賞できる一方、鑑賞後にズシリと複雑な感情が残る点
・朔子と孝史が純粋な関係を持ちながらも、否応なく彼女らの周りで起こる汚いことや不条理なこととも向き合っていかなければならない、まさに「ほとりにいる彼女ら」という状況の描き方
・前に進まなければならないという状況を受け、前に進んでいこうと少しずつ自発的に考え始める朔子の格好良さ
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