「勇気と責任感あるジャイアン、お風呂大好きしずかちゃん」映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ペコと5人の探検隊 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
勇気と責任感あるジャイアン、お風呂大好きしずかちゃん
82年のオリジナル未見だったからか、犬好きにはたまらない作品となりました。衛星の発達によって地球上どの場所でも写真に撮れる世の中、自家用衛星ロケットを打ち上げて写真を撮りまくるが、探検に適した所はなかなか見つからない。930万枚チェックするって大変なことだったが、拾って飼うことになったペコが簡単に行先を見つけてくれた。そこは中部アフリカ。ヘビースモーカー・フォレストと呼ばれる、大きな霧がかかっている秘境なのだ。まるでキングコングの島みたい・・・
どこでもドアで巨石像の手前100キロのところまでワープする5人とペコ。便利グッズであれこれ対応するも、ジャイアンがこれじゃ探検じゃないと言い出し、次の日にはドラえもんの武器ともなる便利グッズを置いていくことになった。
今はダブランダーが統治する犬世界。ペコはその王国の王子だったのだが、5千年前に封印された超絶兵器の秘密を取り出そうと悪事を働いて王を殺してしまったのだ。そしてペロことバウワンコ108世はダブランダーの策略に嵌り、暗殺されたことになっていた。伝説では10人の外国人が現れ巨神像を動かすとある。しかしのび太の一行は5人・・・
王国でのストーリーはベタすぎるくらいで、悪徳独裁者に執心を持った大臣が王を暗殺するもので、追放された王子がそれを退治するという。ただ、秀逸なのは「先取約束器」という便利グッズ。食べ物がなくても明日食べることを約束して満足感だけ得られるという優れモノ。しずかちゃんがお風呂を選んだのは想像通り。そして、伝説では10人の外国人なのでそれを実現するには・・・という、タイムマシンのような役割まで!
このタイムパラドクスとペコへの愛情が面白く、おっさんでも泣ける。人間よりも進んだ文明を持っていたのに自ら封印するという平和願望。さらにペットへの愛は世界が違えど変わらないものだと教えてくれた。