マイ・マザーのレビュー・感想・評価
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甘えん坊なゲイ
グザヴィエの「わたしはロランス 」に「Mommy/マミー」が誕生する為、そんな二作の前進映画的な?彼の記念すべき監督デビュー作。
母親に対しての執着心は恋人や友人、他人に向けられていたら異常に引かれるだろう。
母親、家族だからこそ受け入れられるし、感情を剥き出しに出来る。
母と子の絆、愛情も強く無限ではあるが父親の存在は省かれるような演出が目立つ。
哲学的にゴダールを思わせる?演出描写に面白味がある映像や正面を捉える人物と実験的なグザヴィエのセンスが随所に感じられる反面、音楽を絡めた演出の印象はまだ薄いようにも。
グザヴィエはどの作品にも父親という存在を男性を小っぽけに雑にする。
4.2
今まで一番もどかしくなった映画。息子と母親の愛情が空回りして、ぎすぎすしているのを見ると、悲しいと言うか本当にもどかしくなった。
母親の愛情、又は母親への愛情がテーマであると思うが、そういった愛情はほんとに力強いものだと思う。
主人公と年齢が近いので共感できるところが多くて、今見ておいて本当に良かったと思う。でも文化や境遇の違いから入り込めなかったところもあった。
あとフランス映画全般に言えることだが、なんとなくセンスが光っていて、映画全体的に哀愁を感じる。この映画は特にそうだった。度々流れるピアノのBGMがとても切なくて、心にしみた。
ドラン監督の演技にも驚いた。喧嘩をしているシーンでの白熱した演技には、ぼくまで気まずくなってしまうほどだった。
同じドラン監督の映画「mommy」も母親の愛情をテーマにした映画であるが、「mammy」の方がわかりやすいと思った。でも「マイ・マザー」の方が芸術性が高くて、ぼくは好き。こちらの方が感動は大きかった。(感動を比べることはナンセンスだと思うが)得に、最後の回想のシーン、別荘や岩場で仲良く母親と遊ぶところを見たら胸がじーんとして、目に涙が溜まった。
ドランのすべて、か…
同性愛の感情も、母子家庭の感覚も、自分には理解しきれないものがあるけれども、なぜかこの映画には共感してしまう。
真すっぐに、率直な感情が吐露されていて、こんなにも自らをさらけ出せるものなのかと、ただただ感心するばかり。
丹念に日常を描いているだけで、それが非常に面白い。普通ではない日常だから興味深く見ることができたのかもしれないが、普通のことでも感情を込めることで面白い事柄になるのだと、改めて気づかされる。自分の事を素直に出すことで、物凄い感情を表現できるのだろうが、まぁなかなかこうも素直にアウトプットはできないもの。
これだけドラン自らを出し切った作品であるのだから、これから彼の作品にとっても切り離せない重要なシンボルとなる映画であることは間違いない。
母子
ぶつかって ぶつかって
離れたくて 離れたくて
でも やっぱり心のどこかに必ずいる
青春時代に誰もがある母子関係を
まっすぐぶつかって表現した映画
色彩やアートがあって美術のセンスもあり
母と口ケンカする場面や、母に不満を抱く場面、その息子の内面を上手く表現できていて、見ていて爽快でした。
対し母の息子への気持ちも感じられ、
そこで泣いてしまいました。
「今日僕が死んだら
明日私も死ぬわ。」
母の愛を感じさせてくれる映画でした。
グザヴィエ監督、センスが良い
母親を自分の理想像に当てはめて不満を言ったり、対立したり、だけどとても愛してるんです。という内容でした。
劇中に詩が引用されていたり、詩的なセリフも多いので、良い意味で青臭い作品です。
監督の音楽の使い方やカメラの追い方など、センスが良いですね。
フィルムに80年代的なエッセンスを取り入れているのに、野暮ったくなく映像が美しかったです。
思春期の憤り
冷めやらぬ思春期の苛立ちを全部母親に向けてみた青年の話。たまに流れる音楽も色もセンスの悪い見せ方も良かった。努力しても得られない監督固有の感覚が遺憾なく発揮された作品。生々しい母親像にぞっとしたけれど、全編通して愛に溢れておりました。
思春期あるある
監督のイケメンっぷりに(*´∀`*)ポッ となり、初めてのグザビエ・ドラン監督作品鑑賞。
映画の細かな事はあたしにはわからないけど、どこにでもありそぉな母親と思春期の息子との葛藤が綺麗に美しく表現されている感じ。女性のあたしにはわからないけど、きっと男のコってみんなこぉなんぢゃないかっていうのが伝わってくる。
それにしても監督自らが主演している『半自叙伝』って事は、監督もやっぱりGAYって事よね(u_u)とっても残念…
気まぐれで思った事がこの世のすべてと思える事、よくある。
「わたしはロランス」でおなじみのグザヴィエドランが弱冠19才にして監督した作品だそうだ。
この作品は母と子のなんとも言い難いあの感じを「息子あるある」にして語る作品である。
送迎の車内でのたたずまい、レンタルヴィデオ店での一幕など、大半の男子なら経験したであろう出来事が非常に生々しく写されている。
19にしてそういった感じがおもしろいと感じる嗅覚はすごいと思う。
僕は19の頃、ただのロックスター幻想に浸かったメンヘラクズだった。たいした努力もせずに文句ばっか垂れて最低な奴だ。今だってそう大差ない。
そんな僕にもこの映画は優しく語りかけてくれる、そんな気がした。
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