「ヌーベルバーグを感じた」マイ・マザー ドラゴンミズホさんの映画レビュー(感想・評価)
ヌーベルバーグを感じた
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ヌーベルバーグを感じつつ、内的な表現は間違いなく現代的だ。
●オディプスコンプレックスの話だが、二人の絶妙な距離感が素晴らしい。セリフだけに焦点を当てれば反抗期の少年と更年期の母親のつまらないケンカなのだが、その食い違いやいつまでたっても平行線をたどるやりとりがリアルで引き込まれる。
●母の描き方がいい。自分本位な言い方、趣味の悪さ。悪い人じゃないが母親なら無償にイラつく感じがセンスよく表現されている。
●シンプルな映像の構成に見えるが、色の配置、内容など実に緻密だ。息子がホモであることも前段階で仕掛けている。リバー・フェニックスのポスターなど絶妙だ。何と言っていいかわからない違和感を感じさせて伏線としているあたり、実に映画の効果の使い方がわかっている。
●単純な話と思わせながらところどころ急展開して物語に引き込まれる。
母親を攻め立てていたがホモである事がバレてて急展開で感情が逆にベクトルするところはジェットコースターのようにエキサイティングだ。
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