劇場公開日 2014年6月14日

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スイートプールサイドのレビュー・感想・評価

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3.0青少年の暴走振りが痛々しく、かつ愛おしい作品。

2014年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

難しい

普通に面白かった。 こんなものかな、と思っていた期待度は超えました。 傍から見ると大した事ないように見えること。 でも、当人からしてみると非常に重大なこと。 自分勝手さも相まって、思い詰め、暴走する。 その暴走振りが痛々しく、かつ愛おしい作品。 特筆すべきは主演の須賀健太。 今年で20歳とは思えない程に学生が板に付いています。 水木先生作品の登場人物のような佇まいの彼が暴走する太田を熱演。 自室で秘密の行為をする際の表情、言動はグッときました。 また太田と後藤の秘密の会合場面も良かった。 現実としての剃毛場面。 秘密を共有する二人の行為は正直エロい。 テンパってシェービングクリームを学生服で拭く太田のワタワタ振り。 そして剃毛時の太田の妄想場面。 毛深い後藤の腕や足を樹になぞらえ、太田が鋸片手に四苦八苦。 或る場面での現実から妄想への切替は思わず笑いました。 その他俳優陣も安定。 松田翔太の駄目だけど何処か頼りになる兄貴が観ていて楽しかったです。 また東京都青少年条例による罰か、落合モトキがまたも困った人に。 より現実に即した素晴らしい配役だと思いました。 ただ惜しむらくは後半の登場人物達の行動理由が分かり難い点。 或る出来事を切欠に登場人物達の言動に大きく違和感が。 気が付くとあっという間に置いてけ堀に。 物語が進むにつれて登場人物達への感情移入度が下がる点残念でした。 画面から青少年の痛々しさが十二分に伝わる本作。 青少年の妄想と暴走が繰り広げる喜劇と悲劇。 周りの大人たちの取り繕った無様さも見ものです。 鑑賞後『後藤は本当に彼が…』という点を議論しても面白いかもしれません。 オススメです。

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