「全ての父親に見てもらいたい」子宮に沈める Miyabi Tatsumiさんの映画レビュー(感想・評価)
全ての父親に見てもらいたい
人様の家庭を覗き見ている様なカメラアングルや、幼き長女の芝居が演技とは思えない妙なリアルさを帯びていて、途中実話なのではと思い、観賞後調べ、涙が止まらなかった。
確かに悲惨な事件である事に間違いないが、劇中の母親は最後まで子供を愛していたからだ。今の日本ならば何処にでもいる普通の母親と日常的に見られる所謂ワンオペ育児家事。そしてこの母親はタガが外れた。そのきっかけが不明瞭であるからこそ、誰でも起し得る事件なのだ。
男性は家庭に入った女性が自由で伸び伸びと気楽に毎日を過ごしていると思っているかもしれないが、夜は何度寝かしつけても泣いて起こされ、一日中子供の玩具や食べ散らかしたご飯を掃除、洗濯、これが永遠続く事がはたして気楽であろうか。
生物学上完全な男女平等は無理かと思うが、男性が今以上に家庭に入る社会へと変えるため、全ての男性に、そして社会的に影響力ある政治に関わるの方々にも是非見て頂きたい映画である。
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