「敦子は嫌いでも、タマ子は観て下さい。」もらとりあむタマ子 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
敦子は嫌いでも、タマ子は観て下さい。
クリックして本文を読む
前田敦子は、もはや着々と女優の道を歩き始めているのか。
なかなかの秀作というか、いい仕上がりになっていた。
主人公のタマ子を演じるのが前田なのだが、毒づくか飯食うか
寝るかゲームやるか中学生虐めるか漫画読むかこたつ入るか
というだけの、まったくグータラなダメ娘を好演している。
なぜ彼女がこうなったのかは知らないが、離婚して寂しい父親は
文句を言いながらも、せっせと彼女の世話に明け暮れている。
こういう親子関係では、子供側が動くことは、まずないだろう。
TVのニュースを見ては「ダメだな、今の日本は」と悪態をつく
タマ子に、じゃあお前は今までどうやって生きてきたんだ?と
聞きたくなるのだが(おそらく大学では寮生活してたんだろうし)
どこでこんなにグータラになってしまったのかを尋ねてみたい。
が、娘を手放したくない(親心)父親としては、ちょー甘い甘い♪
不意に湧いた父親再婚話を機に、タマ子の心は動き始めるが…
とにかく面白いからたまげる。ダメなところをあらゆる角度から
あらゆる人間に照らして解説してくれるような作品でありながら、
憎めない。根底にあるものを覆すことなき家族映画になっている。
しかしダメだな、今のタマ子じゃ。
コメントする