大統領の執事の涙のレビュー・感想・評価
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ウィティカー
リーダニエルス。大統領の黒人執事の息子が、黒人活動家という話。フリーダムライド→キング牧師→ブラックパンサー。黒人にとってのミスタープレジデントがどう見えているのか、興味深い。ブラックパンサーが、不良扱いなのが面白い。やはり黒人の地位を決定的に上げたのは、キング牧師でも、ブラックパンサーでもなく、ましてや、ケネディ屋、公民権法成立ですらなく、バンバータというか、クールハークというか、グランドマスターフラッシュというか、それが萌芽とした90年代のヒップホップというか、ウータンとかの価値観なのだ。この物語はドナルドリーガンまでだが、本当の転換は90年代に入ってからだったのだ。ただ、ペーパーボーイ真夏の引力のタールのようなファンクネスはかなり減退していて、ちょっと残念。
激怒の時代
余韻が…。
二つの顔を持て。本当の顔と白人に見せる顔だ
映画「大統領の執事の涙」(リー・ダニエルズ監督)から。
「7人の米国大統領に仕えた黒人執事の実話」という解説に、
どの大統領にどう関わってきたのか、楽しみにしていたが、
冒頭「実話に着想を得た物語」という字幕が見た時、
私の思惑とは違う作品かもしれないな、と感じた。
黒人がホワイトハウスに執事をするということは、
いろいろな制約や気を付けることがある。
「相手の心を読め」「察するんだ」
「二つの顔を持て。本当の顔と白人に見せる顔だ」
「この部屋の空気のごとき存在に」
「何かお力に?」「他に御用はありませんか」など・・
物語から拾った台詞は、数知れない。
しかし主題は「人種差別」だったかもしれない。
スポーツで「人種差別撤廃」を訴えた映画「42世界を変えた男」、
政治家という立場で「奴隷解放」を訴えた映画「リンカーン」
そして、ホワイトハウスの仕事をしながら訴え続けた本作。
この話題って、アメリカ映画には欠かせない分野かもしれない。
歴代大統領との絡みあまり無し??
うーーん。思ってたのとは印象違ったかもしれませんが、素敵な作品だと思いました。
最初のインパクトはすごかったです。あんな扱いを受けている、人種差別という惨さを知りました。
その後の展開は、執事として働く黒人の波乱万丈な生活を淡々と綴っていくってかんじ。インパクトは少なめですね。
歴代大統領が7人でますが、あまり絡みというか、、主人公への影響がなかった気がします。それは実話に基づくお話であるがゆえかもしれませんが。
あとオバマ大統領の凄さを知れました。日本人はその事実をあまり知らない。それを教えてくれた作品でした。
ピンとこんなー。
おもろん。
おもしろいっす。
この映画をかなり無理矢理単純に説明するとしたら、「それでも夜は明ける」と「フォレスト・ガンプ」を足して、終盤の老夫婦描写は「アンドリューNDR114」といった感じか。
この映画の素晴らしさはフォレスト・ウィテカーです。特におじいちゃん加減の素晴らしさには本当にビックリしました。体系的にはそうは見えないけど、表情や仕草、喋り方なんかもおじいちゃんにしかみえない。本当に素晴らしい俳優だと再確認しました。
オバカな僕にとっては、歴史の勉強にもなった気がします。
いろんな映画で人種差別描写は出てきますが、この映画のそれはかなり衝撃でした。白人であろうと、黒人を擁護しようものなら容赦なく叩くのですね。こーゆー暴力描写は心が痛みます。
ラストの丁寧さも特筆すべき。
ホワイトハウス内で白人と同等の権利を勝ち取り引退。その後は息子と和解して、云云かんぬん。映画でよくあるのが、主人公の"その後"をテキトーなワンカットで見せたり、文字や声での説明だけにしたり、エンドロールでハイライト的に見せるとか。でもこの映画はスゴく丁寧に描いてくれてるし、オバマが出てくる事で現代人にも飲み込みやすいハッピーエンドになってると思う。
レンタルでの鑑賞だったが、映画館で見れば良かったと後悔させる作品だ。
体現者は語る
7人の大統領に仕えた黒人執事の物語。実在の人物がモデルにされている。
波瀾万丈の人生!
奴隷から大統領の執事となったセシルのサクセスストーリー。
夫婦愛、活動家となった長男との確執、ベトナム戦争へ行った次男…ある家族の物語。
彼が見つめたアメリカ現代史。
その暗部である人種問題を問うた社会派ドラマ。
映画としても見るべき点が多い。
監督リー・ダニエルズにとっても、最も一般受けし易い作品。
執事はその場の空気となるのが鉄則。政治が動く場に一番近くに居ながら、何を聞いても何を見ても無関心を装う。
幼い頃に白人に父を殺された過去を持つ。長男が活動家として人種差別と戦っている。
本当はアメリカが抱える問題の体現者だ。
全ての感情を胸に秘め、仕事を全うする姿は高潔でさえある。
豊富なエピソードを詰め込んでいる為、展開が早く、少し深みが足りない印象も受ける。
特に前半(執事となるまで)はダイジェスト的だが、幼い頃に目の当たりにした人種差別、師から教わった執事としての心得など後々の要点は押さえている。
父を殺されたセシルが、長男と確執があるのが皮肉。
この父子の確執〜和解は、終盤のセシルのある決断に大きな意味を占める。
フォレスト・ウィテカーが名演!
働き盛りから晩年まで、一人の男の人生を見事に演じきっている。オスカーを受賞した「ラストキング・オブ・スコットランド」の迫力演技は今も鮮烈だが、彼の人柄から考えても、本作の方がハマっている。
準主役からチョイ役まで、実に多彩な面々が配されている。
歴代大統領を演じた個性派・実力派を見ているだけでも面白い。
その中の一人、アイゼンハワー大統領を、突然の死去が未だ信じられないロビン・ウィリアムズ。出番はほんの僅かだが、抑えた演技でアンサンブルキャストの一人に徹している。
黒人主役の年代物故、シビアな人種差別は避けては通れない。
今見ると、愚かで偏見に満ちている。
何世紀も前の話ではない、ほんの半世紀前まであった事。
晩年、セシルは黒人が大統領になるのを見届ける。時代の変革をまじまじと感じた。
先日見た「ウォルト・ディズニーの約束」と同じく、オスカーではことごとく無視された不遇の作品。
しかし、どちらも静かに胸に染み入るヒューマンドラマの良作!
それでも夜は明けると比較してしまう
公開時期が比較的近く、自分自身観たタイミングが同じだったため、どうしても比較してしまう。
それでも夜は明けるが強烈だったので、今作での黒人に対する対応はやさしく見えてしまう。
主人公が外に出て初めてお世話になったマスターに教わったことが人生に大きく影響していたはずなのに、あっさり表現されていたように思われ、主人公がどのようなことを学び人生に活かしたのかという部分にもっと重点を置いて描かれていたらと考えてしまう。
日本人にはピンとこないかも、
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