「最弱ヒーロー再び!集え、正義の名のもとに!」キック・アス ジャスティス・フォーエバー ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
最弱ヒーロー再び!集え、正義の名のもとに!
「キック・アス」の続編、期待せずにはいられなかった。前作が良かったってのは、勿論だけど、あの4人の顔が写ったポスターに参った覚えがあります。
えっ、クロエってこんなに綺麗だっけ!ってほど、ポスターのヒットガールの顔はホンっとに最高です。
ところが、いろんな情報が流れてくる中で本編の映像が出てきたら、おいおい、あのポスターは奇跡の一枚かよ、ってくらいにヒットガールのビジュアルが・・・
前作の、あのこまっしゃくれた少女が、暴れて、ほざいて、殺りまくるところがやっぱりヒットガールの魅力だったと思います。 でも、悲しいかな・・・人は成長する。今のクロエは、あの頃のヒットガールじゃない。一気にテンションが下がっていったのを覚えてます。
そんな残念感に包まれながら、映画館で初鑑賞だったんですが・・・ 前言撤回!予想以上!想像をはるかに超えて楽しめました!
前作と比べてしまうとどうかっていう意見もあるんですが、自分的には全く別ものとして楽しんでます。
確か、前作がヒットして、続編の話が出たときに、コミックスの続編はかなりハードな内容になっているという事を聞いたのを思い出しました。 まさにこの作品は、そのハードな部分を見事に表現した一本ではないでしょうか。
正義、力、復讐の連鎖、考えさせられる深い作品だったと思います。
一般人に戻ろうとするミンディも魅力的でしたが、やっぱりスーツを着た後のヒット・ガールが最高です。強敵にたいしても怯むことなく、傷だらけで向かっていく様は、まさにヒーローそのもの!
平凡な日常に悶々として、自警団に返り咲くキック・アスも、また魅力的でした。ただし、特殊能力があるわけではないので、自主トレと群れるしかないリアルな現実。
些細なことで母親を殺めてしまい、マザー・ファッカーへと変貌するクリス。執事?を殺害されて、悪の権化を認識してからの鬼気迫る様が良かった。
大佐のもとに集い、正義を掲げながらも暴力集団に変わっていく?
クライマックスの集団による乱闘は、本当に正義と言えるのか?
重苦しさを漂わせながら、希望の光を失っていないような印象はあります。
ホンっと、何度見ても面白い。