「ゴージャスな孤独」恋するリベラーチェ sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴージャスな孤独
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リべラーチェはリアルタイムでは存じ上げませんでしたが、芸術家特有の独占欲と強すぎる性欲があったのでしょう。また生馬の眼をむくショービズ界を生き抜く上で、ゲイであることを公に出来なかった生き辛さも、彼の性格に影響していたと思います。ロック・ハドソンやエルトン・ジョンもそうだったように。
スコットは自分の顔まで捧げた挙句、雀の涙ほどの金を貰っただけで捨てられる不憫さ。
でもリベラーチェのことを本当に好きだったのですね。愛憎の果てに、ラストの葬儀で見せる柔和な表情が全てを語っています。異性・同性の別だけでなく物欲や打算を超えた、大切な人への深い想い。
新しい燕ケアリー役のボイド・ホルブルックはシャラメ君の「名もなき者」で、ディランと共演する歌手のジョニー・キャッシュやってた人です。両作に10年ぐらいの間がありますが、役と演技の振れ幅が大きいです。
劇中アカデミー賞に絡むセリフで「ジェーン・フォンダは権利主張をやめたらいいのに」と言うのがありましたが、マイケル・ダグラスはジェーン・フォンダと組んで、社会告発映画「チャイナ・シンドローム」を作っているので、これは楽屋落ちのネタですね。
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talismanさんのコメント
2025年7月5日
リベラーチェが実在のピアニストとは知りませんでした!ショービズの歴史が深く戦勝国&超・豊かな国、アメリカを突きつけられた思いでした。ジェーン・フォンダいじりには笑えましたが、マイケル・ダグラス自身は彼女と組んでとのこと、教えて頂きありがとうございます!
それにしても純粋無垢なスコット・・・