ミッドナイト・ガイズのレビュー・感想・評価
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コメディ色強めなパチーノ
序盤のコメディロールなA・パチーノの戯け具合が何とも滑稽で笑えない。
パチーノにC・ウォーケン初共演で楽しみにしていたが荒い演出に突っ込みどころ満載なストーリーで名優二人に追っついていない監督の手腕!?
シリアスに重厚な人間ドラマにも出来た筈なのに敢えてのコメディ路線で成功はしてないのでは。
でもM・コルレオーネ/T・モンタナ/C・ブリガンテや「フェイク」でのレフティとマフィアなギャングのパチーノ好きには今回のヴァル役は堪らない筈だし共演にウォーケンってのがまた渋過ぎる。
特にウォーケンの役柄が静かに優しさ溢れて調子モンのヴァル(パチーノ)を見守り孫への想いなど物凄く好感が持てて演技が素晴らしい。
ラストの銃を抜く二人が格好良いし銃撃の結末を描かずに終わる演出は潔くてシンプルで良い。
まさかコノ二人の共演が観れるとは思わなかったし役柄も年老いたギャングで内容に難癖付けるのがそもそも間違っているし観れて幸せだ。
ヴァルと二人の仲間たち
「セント・オブ・ウーマン」のアル・パチーノ、「ディア・ハンター」のクリストファー・ウォーケン、「リトル・ミス・サンシャイン」のアラン・アーキン、三大オスカー名優共演のクライム・ドラマ。
おっと訂正、クライム“コメディ”ドラマ。
長い刑期を終え出所した老ギャングが仲間と共に人生最後のケリを着ける。
この面子ならシリアスに出来るものを、意外や、ユーモアを滲ませる。
三人の掛け合いは言うまでもなく、パチーノが○○するシーンなんて、いつぞや見た「ミート・ザ・ペアレンツ3」でデ・ニーロが似たようなシーンをやった時と同じくらい、名優がよくやるよ!
ズボンを脱いで女に履かせろ、で言い合いになるシーンも、子供の喧嘩かい!
三人の関係性も錆びない男の友情!…なんてのじゃなく、腐れ縁な感じがいい。
義理人情的な何処となく日本の任侠道を彷彿させる。
実を言うと、ちょっと不発感も。
ユーモアはクスッと滲ませる程度で、特に笑えはしない。
アラン・アーキンは途中昇天。
最後は、アメリカン・アウトレイ爺が大暴れ!…かと思いきや、肩透かし。
あくまで渋めに、名優たちが肩の力を抜いてリラックスした小品。
御三方では、クリストファー・ウォーケンが特に良かった。
主人公の出所を出迎えるが、実は組織から暗殺を命じられており、さらに孫娘にも脅しの魔の手が迫りそうになり…。
友情と命令の狭間の苦悩。
エンディングのボン・ジョヴィの主題歌がしみじみ。
すごくよかった
老人のアクション映画。舞台は70年代か80年代の始めくらいかな、よく分からなかった。
途中で死んじゃうドライバーのおじいちゃんは、すぐに死ぬとは言えあんなに元気に動けるだろうかとファンタジックなところもあるのだが、とても切なくてよかった。夢のような死にざまだった。
懺悔をしたら神父がドン引きしているところも面白かった。
孫と向き合う場面は、会えない娘との向き合い方で、いつか真似したい。
時間軸が非常にタイトで、その短い時間を濃密に生きる感じがすごくよくて、そうありたいなと思った。結末の殴り込みもかっこよかった。もっとその先も見たかった。
最後の花火は…
気付いた時にはおじいちゃんだった(『リトル・ミス・サンシャイン』)アラン・アーキン)はともかく、若い頃の姿のイメージも強く残っているアル・パチーノとクリストファー・ウォーケンの老いた姿は、自分の親の老いを見ることにも似てかなり切ない。
ドクがヴァルを殺すことを強いられていることを別にしても、彼等に残された時間が多くはないことは分かる。
だからこそ、最後の花火は馬鹿馬鹿しい程に華々しくあり得ない程に弾けた彼等の姿が見たかったのだが、そこはこちらの想定内におさまってしまっていたのでちょっと残念。
一方、今作は女性陣が素敵!
ナース服姿にジュリアナ・マルグリースは見るだけで嬉しくなってしまうし、
娼館のマダムのルーシー・パンチ、ドクが密かに見守る孫娘(『オッド・トーマス』でもキュートだった)アディソン・ティムリン、
三人のおじいちゃん達が助太刀するヴァネッサ・フェルリトは作品(『デス・プルーフ』)を越えてリベンジを果たす。
三人の名優の人生
超クール!
もともと『明日に向かって撃て』のような男の友情もの映画が好きな私にとって本作はかなりの好物であります。
本作のラストなんて老人版『明日に向かって撃て』って感じで超クール!
アル・パチーノはやっぱりシブくてチャーミングで、こういう年寄りになりたいもんだなぁ…。
やっぱベテラン俳優の演技はさすがに安定していて観ていて安心だ。
人数増やして、元マフィア映画版『エクスペンダブルズ』なんてどうだろう?
アンディ・ガルシアやジョー・ペシ、レイ・リオッタやロバート・デ・ニーロ、そしてショーン・ペン、ジョシュ・ブローリン、ニック・ノルティ、ジョン・マルコビッチ、マイケル・シャノン等々挙げたら結構いるいる。
ラッセル・クロウもいいかな?
まぁこんな人達集めたらいくらかかるの?って感じですけどね。
アルとクリストファー
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