「この素晴らしき狂った映画!」渇き。 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
この素晴らしき狂った映画!
まず始めに…
娘を愛する世のお父さん方は決して見ないで下さい…。
中島哲也監督最新作。
今年、「GODZILLA」と並んで最も楽しみにしていた作品。
僕と中島哲也監督作は相性が良く(笑)、これまで外れナシ。「松子」と「告白」はその年のベストに選んだほど。
そして今回もまたまたまた凄かった!!
よくR15程度で済んだもんだ!(笑)
暴力!殺人!血!レイプ!売春!クスリ!いじめ!DV!腐敗!…罵声と罵倒のブッ壊れた狂乱の世界。
誰一人共感出来ないろくでもない登場人物ばかり。
非常に不快・不道徳・不謹慎な内容なのに、異常なまでの高揚感に興奮しっ放し!
こんな映画に興奮してしまう自分も自分だが(笑)、最初から最後まで釘付けだった。
中島演出は、「下妻」〜「パコ」のハイテンポ演出と、「告白」のシリアス&ダーク演出が融合。
そこに、韓国サスペンスや園子温作品のようなハードさも加わり、初挑戦のバイオレンス・ミステリーを見事、自分の物にしている。(「進撃の巨人」の監督は降りて正解かも??)
中島演出を支えたのは常連スタッフである事は言うまでもなく、スタイリッシュでギラギラした映像、めまぐるしいカットの連続、抜群の音楽センス…その高水準の技術はハリウッドにも劣らない。
主役はベテラン、物語のキーは新人、周りを人気者・実力派・今旬で固め、バランスの良いお手本とでも言うべきキャスティング。
役所広司の狂演は言わずもがな、娘を演じた小松菜奈に大注目!
“天使”のような透き通る外見の裏に潜む“悪魔”のようなミステリアスさ…。
「告白」の橋本愛のように大きな器を感じる。
親子とは言え、一人の人間としては全くの別人。本当の顔なんて知れたもんじゃない。
飢え、渇いた人間の心の闇や暗部を、これでもか!と浮き彫りにする。
これからレビューが増えていったら、熱狂的に支持される一方、激しく拒絶もされるだろう。
しかし、それほどインパクトのある映画なのは間違いない。
個人的には、期待に違わぬ満足度!
今年のベストを「それでも夜は明ける」と争いそう。(年末のティム・バートン最新作「ビッグ・アイズ」にも期待)
毎度毎度、中島作品をベストに挙げるのも考えようだけど、だって好きなものは仕方ない!
おはようございます。
お久しぶりです。理解度がすごいです。
わたしは多分理解できなかっです。ただ、役所さんの演技が凄いなと思いました。小松菜奈ちゃんは語られる中での事だったのではっきりしない感じでした。