アメリカン・ハッスルのレビュー・感想・評価
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詐欺師の半生
オープニング・クレジットで「実話を含む物語」と出る、実話とは1978年~の天才詐欺師メル・ワインバーグを使ったFBIのおとり捜査「アブスカム作戦」のことでニュージャージー州カムデンのアンジェロ・エリケッティ市長をはじめ7人の上、下院議員、3人のフィラデルフィア市議会議員がカジノを巡る収賄で有罪となったそうだ。
アメリカでは有名な事件だからかアカデミー賞までとった力作とのこと。
ところが、そんな経緯など知らずに観た感想では、無駄に長い、そもそも天才詐欺師が出てくる映画なら騙すか騙されるかの頭脳戦が見せ所だろうに、興味の持てない中年オヤジの男女関係や私生活をダラダラと描くだけ、悪役も大した悪人には描かれず、FBIの捜査官も正義感というよりただの俗人だから一件落着のカタルシスも起こらない。天才詐欺師はドジで不実な妻と別れて、詐欺パートナーと義理の息子と手をつないで再出発のハッピーエンド風エンディング、ワインバーグを称える映画だったのか?、ワイドショー受けするスキャンダルの二番煎じ映画でした。
カーマイン市長・リッチー
話がよくわからなかった。カーマイン市長は悪人かと思ったら根っからの善人だった。最後に善人が捕まって悪役(主人公たち)が捕まらなかったのにはモヤモヤする。カーマイン市長と家族たちがかわいそう。みんな役作りがとても大変そうだった。
おもしろい
ドタバタのオーシャンズみたいな。でも最後はすっきりした
実妻がヤバい。最高にぶっ飛んでて、物語を強引に進めたりかき乱したりするのが良かった
頼む、カーマインは無事でいてくれって思った
あと、アラブ人というかメキシコ人というかFBIの捜査官の人はファインプレーだった。
American Hustle
生き残る為にヤバいことをしたことは?
騙されるより騙す側でいたい
この絵画がフェイク?そうだこれが世の中だ。白か黒かじゃない。限りなくグレーだ。
面白くはなかった、、、終始ゴタついている印象でアーヴィン(ハゲのサングラス)、リッチー(パンチパーマFBI)、シドニー(ハゲの愛人)がメインだけどその他の脇役が多すぎるのも原因のひとつかと。カーマイン(市長)だけがいい奴だった。ロザリン(ハゲの奥さん)のバカっぷりとぶっ飛びぶりが印象的。
結局誰も完全無欠の計画は実行出来なかった。リッチーは手柄を追いすぎて無理な計画を続け、アーヴィンはそれまでおざなりにしていたロザリンの嫉妬や寂しさが爆発したせいでマフィアのドンに危うくシメられる羽目に。シドニーも結局アーヴィンを助け共に生きることを選ぶし、かわいそうなのはカーマインだけ。あとはどうでもいい奴らばっかりだし全員自業自得。ハッピーエンドなのが気に入らないくらい。
リッチーが急に異常なくらいキレたり、シドニーと急にいい感じになったり、よくわからないシーンも多かった。そもそもアーヴィンってシドニーとロザリンに取り合われる程の男に見えない。あんなハゲでお腹出てる中年も過ぎた男のどこがそんなに魅力的なのか。
詐欺師の話なだけに騙し騙されるのがこの映画の醍醐味なのだと思うけれど、なにかパッとしなかった。あと無駄に出てくる市長の奥さんは映画で一体何の役割?市長だけは一般的な家庭がある普通の市長っていう印象付け?リッチーのボスの釣りの話も何回も出てくるわりに結局結末言わないし何だったんだ?
マフィアのドンも急に出てきてこいつは本当に超絶やばいよ的な雰囲気を一切感じなかった。アラブ人のシーク役は手違いでスペイン人が用意されて完全無欠じゃないだろ!ってアーヴィンとリッチーが言い合いになったはずなのになんでドンの前でアラブ語喋れて穏便に済んだの?あたしなんか見落とした?
全体的につまらない映画でした。
そんでもってこれ別に実話じゃないのね。実話を含みますってね。some ofね。余計つまらんわい。(笑)
カメレオン俳優、クリスチャン・ベイルが・・・
1970年代に実際に起きた収賄事件「アブスキャム事件」を基に作られた作品。
稀代の詐欺師アーヴィン(クリスチャン・ベイル)が
FBI捜査官リッチー(ブラッドリー・クーパー)に逮捕された、詐欺の片棒を担ぐ愛人シドニー(エイミー・アダムス)を救うため
おとり捜査に協力することになった。
リッチーは、カジノ建設の資金集めに苦慮している カーマイン市長(ジェレミー・レナー)に目を付けるが
そこにはマフィアのドン(ロバート・デ・ニーロ)も絡んでおり
アーヴィンは リッチーに手を引くよう助言するが
「完全無欠」を貫くリッチーは聞く耳を持たず、そのままおとり捜査は続くが
アーヴィンの妻ロザリン(ジェニファー・ローレンス)が、愛人への嫉妬心から
マフィアにおとり捜査の計画をバラしてしまう。
クリスチャン・ベイルの、ハゲ散らかしようが・・・気になって仕方ないけど
実際の人物に近づけるための役づくりなんだから、本当に凄い!
「マシニスト」ではガリッガリだし。
ジェニファー・ローレンスの 心を病んでる若妻加減もブッ飛んでるし。
騙されるより騙すほうがいいと、アーヴィンは冒頭で言っていたけど
最後はカーマイン市長を騙すことはできなかった。
初めて出来た友達だからと・・・。
そのセリフで、それまで歩んできたアーヴィンの人生は虚構だったことが分かる。
やっと人生をやり直すチャンスがめぐってきて、最後はハッピーエンディングで
ある意味良かったです。
長尺の作品ですが、全くそれを感じることもなく最後まで楽しめました。
WTF
この作品好きな人にはごめんなさい。
まず終わった瞬間WTF!って言ってしまった。それくらいラストがつまらない。なんだこれはって感じ。結局善人まで捕まって、友達まで失って。
一番かわいそうなのは、ジェレミーレナーが演じる市長。だんだん凄い好い人っていうのが分かってきて、その地域のためにあれだけやったのに結局捕まった。
キャラクターとしてはジェニファーローレンス演じるロザリンが一番個人的に好き。
みんな素晴らしい俳優、女優だから安心して観れたけど、エイミーアダムスはちょっと中途半端な演技力のところがあったのが残念。
そういえば市長の奥さんあんなに出る必要あった?ってくらい邪魔でした笑
俳優、女優の演技力に★2つ。
おもしろい!すき!すき!
ああああ!アメリカンハッスル!!
久しぶりにぐんっときたこの映画!
音楽と世界観と出てくる人物が最高に最高だったーthe best of best!
っていうて、自分の好きな映画ランキング3位やけどおもしろかったーー
サントラほしーよサントラ聞きながら大掃除したいよ!!
本当に好きだったなぁ内容とかじゃなく雰囲気とその映画に出てくる人達の人柄とか音楽が自分の好みすぎだった
また見たいなーDVD買おうかな
最後はスッキリしたけど、カーマインと前みたいに仲良くなれないのは悲しいし、
ロバートデニーロの演技がすごかったこっちまで固まっちゃったよ(笑)怖いよ!(笑)とにかくすごい演技だったね
あーまた見よ!おもしろかったー!
おもしろかった
クリスチャンベールがハゲでデブで優柔不断でよかった。
その嫁の空気読めてないのか、読まないのか、読んだ上であえてやってるのか、ただの直感なのか、とにかく面倒臭いキャラが、ストーリーを転がしてておもしろかった。
ブラッドリークーパーの残念なイケメン感もよかった。
コン(詐欺)ものではありません
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と同時期に観てしまったのは弊害があったかも。どちらを先に観るかで評価や感じ方が変わるように思えたから。
主人公の状況が似てしまうためにチラチラと『ウルフ‥』が脳裏をよぎったのだけど、まあ作品自体は全くの非なるものだからこの指摘は大げさかもしれない。そして『ウルフ‥』がレオくんの独壇場であったのに対して今作は主演級が揃っていて分厚いし、なおかつ出来が良い。個人的にはクリスチャン、エイミーとオスカーにノミネートされなかったジェレミーが良かったと思う。それは脚本の力もあるのかとは思うが、人ひとりの深みや側面を繊細に演じていたし、とりわけクリスチャンのアプローチは凄まじいと感じた。個人的な彼のベスト演技としたい。
今作でのコンゲームとしての味付けはドレッシングのようなもので「好きな人はそれを期待すればいい」程度のもの。素材自体が素晴らしいのだからそんなもんどうでもいい。そして「送金はどうする」「電信(wired)で」というやりとりはニヤリとするところで、あの作品をオマージュしていることがわかるから、そこから何が始まるのかは明らかだった。あの弁護士事務所でのやりとりはニヤニヤしっぱなし。
サービス精神といえば、デ・ニーロ出演のくだりも楽しい。彼が拳銃で暗殺するシーンを撮るためだけにあの役を設定したとしか思えない。
観賞後の余韻も心地よく、思わず口ずさんだのは「エンターテイナー」だった。
実話ベースのストーリーの巧みさが光る
事実って、やはり小説よりも奇ですね。
ストーリーの骨の太さに俳優の演技がプラスされて魅力的な映画になる好例でした。
アメリカで実際に起きたアブスキャム事件をベースにFBIに囮捜査を依頼協力された天才詐欺師が大物政治家達を向こうに廻して…という触れ込みですが、この映画、どちらかというとFBIに対して悪意があるのが、アブスキャム事件の真相なのかと感じさせます。
天才詐欺師は本当に天才なのでしょう。小銭稼ぎの詐欺をパートにーのシドニーと共に繰り返しつつ、決して大事にならない手際の良さで繰り返してきたところに、色男のリッチーが登場。もう、クリスチャン•ベールとブラッドリー•クーパーなだけで胡散臭さ満載笑
リッチーは巧みに彼らの不手際を呼び起こし、まんまと囮捜査の協力を取り付ける。最初は仲間の詐欺を芋づる式に…から始まった捜査は、市議会議員、国会議員までに相手が膨れ上がり、その度にリッチーが功名心欲しさに話をおおきくおおきくしていく。
そこに、アーヴィンの頭のおかしい嫁が絡んで、最後はアメリカ伝説のマフィアまで話が膨れ上がり、絶対絶命。
アーヴィンの起死回生の機敏で難を逃れながらも…。
お話的には、アーヴィンの天才的かつ慎重な詐欺の才能に、それに信じいったカーマインとの友情の破綻で詐欺しながらも人間的な心情をうつしだしたり、シドニーとの愛や、リッチーとの駆け引き等盛りだくさんな人間模様を巧みに映し出してはいるものの、そんなことより、とにかく、この囮捜査のダイナイックと、アーヴィンの終始に渡る胡散臭さ、リッチーの若造さ加減に話が膨れ上がって行く様がわかりやすくて面白かったです。」
青臭くても老練
「本当の自分を探す」
そんな青臭いテーマを、『アメリカの災難』からずっと掲げてきたラッセル監督。
本作も手練な詐欺師の話なのに、その青臭さは健在。
「そもそも本当と嘘の境目ってどこ?」「私の嘘は何のため?」という詐欺師らしからぬ問いを、コンゲームに絡めて描く。
自分を騙すために人を騙す。
言いくるめていた相手は他人ではなく自分だったということに気づくまでの道すがら。
詐欺師とその妻、そして愛人。もう若くはない男女の内省は滑稽で情けない、コメディだ。
だが、各々が自分の嘘に気づき認めた時、その滑稽さは痛みとなり微かな感動へと変わる。
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監督のもう一つのテーマは時代の振り返りだろうか。
『アメリカの災難』で80年代から60年代までのアメリカの姿を振り返り
『スリー・キングス』で湾岸戦争を取り上げ
『ハッカビーズ』で何故かアーミッシュまで遡り
アメリカのエポックを描いてきた。
「本当の自分を探す」旅は、自分のルーツを探す旅でもあり、「本当のアメリカを探す」旅でもあるからだ。
本作では70年代後半の狂騒…捩じれたアメリカンドリームを描いた。
逮捕される側よりも逮捕する側の「偽」を強調するあたりが面白い。
ラッセル監督が描く「昔」は、誇張され滑稽でコメディだ。
滑稽に内省する主人公と同様に、アメリカもまたフラフラと惑っている。
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いろんなモノを探しすぎて青臭く浮ついた映画になりかねない本作を、上手く転化させたのは演出の巧みさであり俳優陣の熱演でもあるのだろう。
特にジェニファー・ローレンスの迫力あるブルーカラー感はラッセル作品のインテリ臭を消すのに一役買っている(プレイブックもとても良かった)。
そしてジェレミー・レナー演じる市長、彼もまた自分で自分に嘘をついていたことを最後に認めるわけだが、そのシーンが地味ながらとても良いと思った。
青臭くありつつも老練で巧みな映画だと思った。
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追記:ラッセル作品特有の「オフビート」な作り、多くの方がテンポが悪い映画だと思われたようだ。
『ハッカビーズ』に比べれば100倍くらいテンポ良くなっているので、大目にみてあげてほしいと思った。
クリスチャンベールがチャーミング
本日映画鑑賞4本目という事もあって、少々疲れたし、想像していたよりもおもしろくはなかったかなぁ~
クリスチャンベールがなんともチャーミングでとっても魅力的はキャラクターだった!
テンポが悪い
世界に一つのプレイブックの監督・俳優・女優が集まったと聞いては見なくては!(使命感)と思い見に行ったのですが期待していたまでではなかったです。
なんといっても致命的なのは他の方が書いているようテンポの悪さ。単純に笑える部分を増やして話の説明的な難しい部分を減らしてもよかったと思う。
ただ役者たちの演技はとてもよかった。みっともない体のクリスチャンベール(のっけからあれはずるいw),すごくきれいなのに愛人である女のもの悲しさをしっかり演じていたエイミーアダムス,若さゆえの傲慢さを持つブラッドリークーパー,そしてなによりよかったのがジェニファーローレンス。彼女が出るたびに笑ってしまい,でなくなると「もっと出ろ,もっと出ろ」と思ってしまった。あとチョイ役ではもったいない貫録のデニーロ。
役者陣がいい演技をしているだけにもったいないと思ってしまった。
グダグダと釣り上げる。
ふだん映画を観ない人は、アカデミー賞最有力!なんていう宣伝に
スッと乗せられて観てしまい、エ?これ?面白くないけど、なんて
いう感想に落ち着くことがあると思うけれど、これなんかはそう(爆)
と例に挙げたくなる作品(大変失礼ながら私個人の見解であります^^;)
面白い・面白くない、はあくまで個人のベースで選ばれし問題だけど、
やはりそこに「受賞歴」がのっかってくると、急に作品の値が上がる。
昨年「世界にひとつの~」で成功を収めたラッセル監督の作品とあって
けっこうな期待をして観てみたけれど、どうにも普通の出来映え。
今回は実話であるアブスキャム事件を題材にしているのだけど、
詐欺師とFBIが組んで…なんて聞くとよっぽど面白いのかと血が騒ぐ。
誰がどんな風にどう騙されるのか、どう騙してどう収拾をつけるのか、
なんて様々な過去の名作が頭をよぎり「スティング」もどきを期待する。
あれくらい面白ければ即、アカデミー賞決定!だけど、今作は「?」
小気味よいともテンポ炸裂ともいえず、どちらかというと後味が悪い。
(ドラマは由として事件の決着では。これが実話の力ってやつね)
衣装と髪型が大袈裟にして話は小粒。そんな印象すら受けた。
じゃあどこがそんなに評価されるのかというと役者の演技なのか。
今回は監督が(おそらく)十分な資金を使って、十分過ぎる豪華な
俳優陣をズラッと勢揃いさせて出演させている。お若いながらも
(監督の作品で)受賞してしまったJ・ローレンスは正に水を得た魚、
そこまでやるか!的な極楽ビッチ役を最上段で見せつけてくれる。
彼女のパンチで目が覚めた!くらいにグダグダしている話なので、
けっこう前半~中盤にかけて眠くなる(あとは氷湖の釣り話かしら)
残る3人はイロイロ仕掛けて、内心どうしよう~的な役回りが多い。
「ザ・ファイター」で痩せまくったC・ベイルは、今回デブ&一九禿げ
に挑んで笑いを誘う。彼に献身をつくす愛人A・アダムスもなかなか。
パンチ頭のB・クーパーは、彼らに指示を与え虚栄心を満たしつつ、
アダムスに惹かれていく。騙される市長のJ・レナーが何とも哀れで、
真相を聞かされての激怒に泣ける。イイ奴なのか?悪い奴なのか?
その辺りの線引きが難しく、単純にこういう人間。と割り切れない
グダグダ人間の集合体(汚職政治家を除いて)が蠢いているお話。
引き締めるといえばジェニファーと、やはりこの御大、デ・ニーロ。
大物マフィアの出立ちで出演時間もほんの少しなのに、まぁ怖い!
絶対に誰か殺される!?って思いますからね、あの展開では^^;
ラストのネタばらしで、いよいよ!スカッとくるはず!なんだけど、
説明不足と短尺が致命的。ラストでもっと盛り上げられたろうに~。
総てにテンポが悪い、でもこういうのが作品賞とるよね、みたいな
ディカプリオがまたも辛酸舐めちゃったら可哀想な、対・注目作品。
(異様に可笑しいのは髪型と衣装。でもハッスルには足りてましぇん)
全てが冗談!全てが最高!
アメリカン・ハッスル、劇場で見てきました!
いやぁ~初っ端からニヤニヤしてしまって仕方なかった。
クリスチャン・ベイル、バットマンやってたのウソでしょ!
あのハゲ面のシーンからの、吹っ飛びからの、エイミーが必死に直す下り・・・おかしくておかしくて仕方なかったです。
みーんな、嘘つきで存在そのものがもうオーバー。自意識過剰な人たちの集まりで、偽りの中で偽りの姿で生きている姿が面白かったです。
偽りの中にあるからこそ見える「真実」があるんですね。
気になるところが沢山あるので、もう一度劇場へ行きます!
よかった
『世界にひとつのプレイブック』のすごくリアルで絶妙な目標設定が、この作品でも同じように最低限の成功を狙うといういい感じの作戦の立案がリアルでよかった。それでこぼれて失うものを覚悟している男気のようなものが感じられた。
主人公は、奥さんの連れ子を愛人と同様かそれ以上に愛していて、市長も黒人を養子にしていたりと、それだけで他に何が悪くても充分以上に支持できる。それに対して、ブラッドリー・クーパーやエイミー・アダムスは、自分の幸福を追求しているだけで人間の幅が小さい感じがした。でもだから悪いとかではなく、そんな足りない部分のある人間が懸命に生きている様子をたっぷり描いている素晴らしい映画だった。
FBIに対して「逮捕しやすい人間だけを狙っていて巨悪を逃している」と批判しているところがよかった。日本の特捜検事にも言ってもらいたい。
音楽もすごく良かった。サントラ欲しい。
あれが捜査だとしたら、かなり杜撰。
実話を下にした作品。って言うか、作品クレジットでは“いくつかの事実を含む”と言う感じでしたかね(笑)。ちょっと、脚色が強かったと言うことでしょうか。
下敷きとしたのは、1979年にアメリカ政界に巻き起こったアブスキャム事件。詐欺師グループをおとり捜査に使ったというところが、当時問題視されたようです。って言うか、今でも、問題視されると思うけど。
この作品を見ていると、最後の方にいみじくも、アーヴィンも語っていますが、“悪い事をしようと言うよりも、地元のために一肌脱ごう”と思った熱意ある人々を引っ掛けてしまったという後味悪い感じがしますね。アメリカの理論では“悪いことをしようとしているから囮に引っかかるんだ”ということになるのかもしれませんが、本心かどうかは知りまえんが、カーマインは確かに、怪しさを感じて一度ホテルを出たのに、無理やり(?)連れ戻されたみたいなものですし。
あと、問題だった(?)のは、リッチーがFBI捜査官であるにもかかわらず、ドンドン悪乗りしてしまっているところでしょうか。あと、元々は、詐欺の被疑者というか、百歩譲って囮作戦の協力者であるシドニーに惚れてしまうというのは、どうなんだ!上司に暴行しているし、リッチーが逮捕されていないのが、不思議なくらいでしたね。
最後の結末は、ちょっと意外。なるほどねぇ。まぁ、途中から、リッチーはやりすぎだなぁと思っていたし、意外にアーヴィンが詐欺師なのに常識的(笑)だなぁとも思ったし。でも、逮捕された政治家たちは、ちょっと気の毒(特にカーマイン)には思いました。
いやぁ、それにしても、クリスチャン・ベイルは、カメレオン俳優の面目躍如ですねぇ。あのブヨブヨした体。役作りとはいえ、あそこまで・・・。もう、元に戻ったそうですが、凄い。体に悪そうですが・・・。で、役作りと言えば、元祖はロバート・デ・ニーロ。彼も、十八番のマフィア役で出ていました。迫力が違いましたね(苦笑)。
2014年の第86回アカデミー賞では、最多10部門ノミネート(作品賞、監督賞、主演男優賞(クリスチャン・ベイル)、主演女優賞(エイミー・アダムス)、助演男優賞(ブラッドリー・クーパー)、助演女優賞(ジェニファー・ローレンス)、脚本賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞)。アカデミー賞の前哨戦となる第71回ゴールデングローブ賞では、作品賞(ミュージカル・コメディ部門)レオナルド・ディカプリオが主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)、主演女優賞(エイミー・アダムス)、助演女優賞(ジェニファー・ローレンス)を受賞しています。
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