「ぶっとびローレンスさん!」アメリカン・ハッスル とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
ぶっとびローレンスさん!
汚職政治家+マフィアと、詐欺師を含むFBIチームの攻防かと思ったら、微妙に違う。
男女5人の狂騒曲。
誰が本当に悪人なのか。
詐欺師?
功を焦るFBI?
清廉潔白にやってきたはずなのに、市民のためにと、嵌められて汚職に加担してしまう政治家?
そんな男どもの攻防に、女の戦いが絡み、どう展開するか迷走する展開にはハラハラする。
でも、実話ベースなので仕方がないが、逆転劇もあり、ドラマっぽい展開もあるが、救われてほしい人が救われないので、スッキリ!とはいかない。
ゴールデングローブ賞ではコメディ部門で受賞しているが、いかにもコメディというような演出はない。
主要5人の演技があまりにも迫真なので、笑っていいんだか、笑っては失礼なんだか
微妙に迷う。
その中でも、特にローレンスさん演じる妻が絶対に一緒に暮らしたくない人なのだけれど、彼女なりに一生懸命なんだなとかわいそうに見える一瞬がある。すごい役者だ。
そして、デ・ニーロ氏との緊張後の展開はペーニャ氏ならでは。
実話ベースではなく、エンターテインメントに作り替えればもっとおもしろく鑑賞後感もスッキリ!になったのだろとも思うが、監督が描きたかったのは、狂騒の中での、それぞれの生き様なんだろうな。
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