パンドラ ザ・イエロー・モンキー PUNCH DRUNKARD TOUR THE MOVIEのレビュー・感想・評価
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何処か美しさも感じてしまう
2013年に公開したTHE YELLOW MONKEYのドキュメンタリーフィルム。2020年に「オトトキ」とあわせて、まさかの爆音上映です。
昭島てどこ?な感じだったのですが、こんなチャンスはもう無いだろうと行って来ました。
思う事は皆一緒で、もう一度スクリーンで観れるとは思ってなかったのでしょうね。会場を見回した感じ満席でした。
この時期はバンドが一番尖っていて、かつ物凄く危うかったのでしょう。
とにかくものすごく力に溢れていて、それをメンバーやスタッフ等内側からの視点で描いた作品。
約1年かけて113本のツアー。1本も飛ばす事なくやり遂げた過程は凄まじく、だんだんと擦り切れバンドが崩壊していく様が手に取るようにわかるのがこの作品。
「失敗でした」発言、家庭の危機、UKのステージ、ツアースタッフの死、フジロックの挫折。
今でこそどこか安心して見れるけど、それでもかなり重いですね。
でも所々で映る、現在のメンバーがボーリングしながら楽しそうに話してるインタビューはちょっとした救いになります。
見所はとても多いのですが、一番印象的なのはやはりフジロックのバックステージでしょう。
この時のロビンの顔を切り取れたのは、とても貴重だと思います。
また和気藹々としているメンバーとの温度差が凄まじく、これはもうダメだな…と感じずにはいられませんでした。
こんなこと言っては何ですが、この残酷な物語に何処か美しさも感じてしまうんですね。何でだろ?
そうしてバンドは絶頂の中での解散。
これ以上無いくらい完璧な終焉だと思いました。
そしてこの作品が2013年公開、その三年後にバンドが復活するとはこの時誰も思っていなかったでしょう。
実際、この映画が再結成へのきっかけの一つだったとも語られていましたね。
これからもこのバンドを見守っていきたいと思います。
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