新劇場版「頭文字D」Legend1 覚醒のレビュー・感想・評価
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峠のドリフト
ストリートレースに焦点を当てたカーアクション映画としては「キャノンボール」や「ワイルド・スピード」が人気だが日本の走り屋アニメとしては講談社漫画賞をとったしげの秀一の「バリバリ伝説」をはじめ「トンネルぬけたらスカイ☆ブルー」、「頭文字D」などが人気らしい。
本作に登場のAE86やFD3S型RX-7などはしげの秀一の愛車だったとのこと、また信条として車は日本の若者に手が届くものとして外車は登場させないとしたらしい。
タイトルのDはドリフトのD、赤城の秋名峠は架空でモデルは榛名山、峠の走り屋なんて昭和の香り、EV化がご時世の今時、爆音全開のノスタルジックな雰囲気満載だから、若者と言うよりおじさん世代受けも考慮したのかしら、どおりでガールフレンドのなつきがやたらセクシーに描かれていました。
真面目系コント
テレビ版では全体的に
必要なシーンで緊迫感やコント感があって
バランスが良かったのですが
今映画は「あー、あんなことあったねー」的なコント感と
主役視点の疾走感にウエイトを置いていると思います。
特にコント感という点については
原作と異なった生き生きした感じがあり、良かったと思います。
これらの主要因として個人的見解としては
主人公周りの一歩踏み込んだ人物設定(文太)や
設定の変更(樹)があると思います。
声優キャスティングは再三話題になっていますが
人物設定が固まってから決めるという仮定から行くと
ワケありのキャスティング回避か
奇を狙った人物設定であることが推測されます。
シナリオについては
焼き直しを分かってて見たんですが
そのまんまのセリフ、シーンの合体
整合性維持のためのシナリオ変更というざっくりした感じでした。
シナリオとしての独自性は、茂木さんがトリガーとなったことを強調したところでしょうか。今作では一貫性を保つ鍵になっていると思います。
曲にユーロを使わなかったことや
疾走感(生撮りの音ということもあり)・コント感重視というのは
焼き直し感を避けるためや独自性表現するためだった、
というのが私の意見です。
特に今作では車内描写を含め、バトル描写がセリフを詰め込み過ぎて粗雑であったことは否めません。
監修者の変更は今作とテレビ版との違いを決定付けていると言っても過言ではないと思います。
最後に、3部作ということで
結末までの道筋を考えるのも楽しみ方の一つであると思います。
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